歴史的に靴産業が集積する「靴のまち」として知られる神戸市長田区。そこで靴型の企画開発や製造・販売を行う会社が、靴型製作の現場で58年培ってきたノウハウを生かし、一般販売用のインソール開発に乗り出した。
これまでオーダーメイドの靴や、整形外科向けの特殊インソールなど幅広く手がけてきた、長田区の靴型専業メーカー「大山」。同社の大山朋子さんによると、一般ユーザー向けの商品化は今回が初の試みとなる。
特徴の一つが、素材へのこだわりだ。軽量で反発力に優れた素材をベースに、反発性のあるカルボ繊維を組み合わせた。これにより、歩行時に足を前に運びやすくすることや、ジャンプ時の推進力を高めることが可能になるという。

形状設計にも工夫を凝らした。インソール表面に設けたクッションの突起が、靴の中で足指5本が動きやすい状態を促し、足本来の動きを引き出すことで、パフォーマンス向上につなげる設計になっている。
開発のきっかけになったのは、身近な相談だった。大山さんの中学1年生の息子が「体育の授業でいい成績を残したい」と話したことから、一般ユーザー向けのインソールづくりに着手。
これまでスポーツ用インソールに携わってきた経験を生かし、試作を開始。実際に使用したところ、本人は動きやすさを実感し、手応えを感じたという。
子どもの友だちからは、「なんで今日はそんなに調子がよかったの?」と声をかけられ、「欲しい」という反応もあった。こうした声を受け、一般販売を視野に入れるようになった。
製品は一点一点、手仕上げで製作されるため完成までには時間を要するが、現在は今春頃の製品化を目指して準備を進めている。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より





