神戸・6歳男児虐待死事件 母親に懲役4年実刑、双子の叔母に猶予刑「一生罪償って」

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 神戸市西区で2023年6月、男児(当時6歳)が虐待を受け死亡した事件で、傷害致死・死体遺棄罪に問われた男児の母親(A・37)、双子の叔母2人(B、C・33)の裁判員裁判で、神戸地裁は14日、Aに懲役4年の実刑(求刑・懲役8年)、B・Cに懲役3年・執行猶予5年(同・いずれも懲役7年)を言い渡した。

判決公判改定前の神戸地裁・法廷〈2026年1月14日午後 神戸市中央区〉※代表撮影

 3人は同居していた叔父(34)と共謀して2023年6月19日、神戸市西区の自宅で、床にうつぶせにした男児の背中を鉄パイプで多数回殴ったり、踏みつけたりして死亡させ、遺体をスーツケースに入れて草むらに遺棄したとされる。男児の死因は外傷性ショックだった。

 争点は、叔父からの精神的支配を受ける中で、適法行為を選択できた「期待可能性」の有無と程度だった。

 法廷でA、B、C3被告は、「鉄パイプで男児を多数回殴らされるなど、暴行は叔父の指示だった」と述べるなど、叔父に精神的に支配された家庭環境が明らかになった。

事件現場となった集合住宅〈2023年6月29日撮影〉

■叔父にマインドコントロールされ...

 2022年12月、それまで別に暮らしていた叔父と同居するようになったが、共同生活する中で、男児が「嫌い」と言ったことから男児への暴行が始まった。素手での暴力からがペットボトル、竹の棒、、フライパン、鉄パイプへと変わり、その頻度も多くなった。

 叔父は各部屋の扉に南京錠をかけ、3人の被告の携帯電話の使用を制限するなど、精神的な支配下に置いた。3人は鉄パイプが折れ曲がるほどの強い力で殴られた。

 このうちB、Cは被告人質問で、「(叔父に)逆らうと逆に暴力を振るわれ、殺されると思った。当時は暴力が良いことか悪いことかもわからなかった」などと述べ、叔父から洗脳されていたという趣旨の証言が続いた。

 また「いっそ自分たちが( 男児に暴力を)振るったほうが、叔父が暴力を振るうよりもましだと思った。手加減できるから」とも述べた。そして、「近所付き合いもなく、友だちもおらず、誰にも助けを求めることができなかった」と振り返り、「自分にも責任がある。今ならそう思う」と後悔の念を述べた。

 3人の精神鑑定を担当した医師は証人尋問で、「叔父の“マインドコントロール”の影響があった」と証言した。

検察側は母親に懲役8年、叔母2人に懲役7年を求刑
弁護側は無罪、執行猶予付き判決を求めていた
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