子どもの野菜嫌い解決するヒーロー“トマティーン”とは何者? 合言葉は「今日も一日頑張リコピン!」

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 日本各地には数々の“ご当地ヒーロー”が存在しているそうですが、大阪・兵庫を拠点に活躍しているのが、トマト刑事「トマティーン」。ラ・サーダ星出身でベジタブル銀河警察トマト支部刑事科に所属している彼の使命は、天下の台所・大阪を狙う「メタボリック将軍」の追跡および野菜嫌いの子ども達の食育なのだとか。

 近頃その活動が注目を集めるトマティーン、誕生のきっかけなどを取材しました。

写真中央がトマティーン(写真:公式Xより)

 トマティーンの「中の人」は大阪の青果市場で働く森さんという人物で、原型が出来上がったのは2016年。昔から『仮面ライダーシリーズ』が大好きで、「人生で一度はライダーの仮装をしたい」と思っていたといいます。ある日、野菜の仕分けをしていたところトマトが目にとまり、「これをヒーローにしたらおもしろいのでは」と思いつき、さっそくその年のハロウィンイベントで仮装するべくスーツを作ったそう。

 当初は仮装イベントなどで子ども達と触れ合うにとどまっていましたが、次第に「トマトちゃんと食べるね!」「帰ったら野菜食べる!」といった子どもの声が増えていったそう。その現象に「ヒーローは社会貢献をすることができる」と感動し、いちコスプレイヤーから“ヒーロー”に変わった瞬間だったと森さんは語ります。

 こうしてヒーローにシフトチェンジした森さんですが、イベントなどへの参加希望を申し出ても“お断り”の連続という洗礼を受けます。そんな状況に折れることなく、次にとった行動はアクションスクールに通う事でした。もともと格闘技経験のあった森さんは一年間トレーニングに没頭。2021年、スクール講師の後押しもあり初のヒーローショーを行いました。

「子供達の前で絶対に失敗はできない……というプレッシャーがありましたね。無事にショーを終えた後は大きな充実感が得られ、『ようやくヒーローになれた』と思った」と、初めてのショーについて森さんは振り返ります。

子ども達へ食育を行うトマティーン(写真:公式HPより)

 現在は週末だけでなく平日などにも保育園や幼稚園・ショッピングモール等でショーを開催。昨年は50回ほどの公演を行ったそうです。ショーでは子ども達を楽しませながら野菜の栄養についてレクチャーしたり食べ残しを減らすよう呼び掛けをしています。

 トマティーンのキャッチフレーズは「野菜を食べて強くなれ!」。そして、口癖は「今日も一日頑張リコピン!」。ふとした思いつきから、今や子ども達の憧れになったヒーローは、今後どんな活躍を見せてくれるのでしょうか。

(取材・文=濱田象太朗)

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