六甲山系の中央部に位置する「摩耶山」。標高702mのこの山には、さまざまな歴史や全国的にも有名な廃墟が存在します。詳しい話を神戸市経済観光局観光企画課と摩耶山再生の会に聞きました。
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空海が釈迦の聖母である摩耶夫人(まやぶにん)像を寺に安置したことが由来して名づけられた摩耶山。掬星台からの夜景は“日本三大夜景”として知られており、多くの観光客が訪れています。天上寺や六甲山牧場などでは、悠久の歴史や豊かな自然に触れることもでき、地元の人々からも親しまれているとか。
かつてここにはロープウェーの集客を目的として開園した「奥摩耶遊園地」という山上テーマパークがあり、園内には野外劇場・アイススケート場のほか、まるで山の稜線をなぞるように走るスリリングなマウントコースターが人々を楽しませていたそう。
摩耶山と言えば忘れてはいけないのが「旧摩耶観光ホテル」。1929年に摩耶ケーブルの保養施設として開業しました。1961年にはホテルとして開放されましたが豪雨災害のため休業、1974年頃から学生のゼミ合宿やサークル合宿専用の施設としてリスタートを切りますが1993年に営業停止。しかしながら建築物としての価値が認められ、2021年に国の登録有形文化財に指定されました。近年の廃墟ブームでは「廃墟の女王」と呼ばれ、その界隈では燦然たる存在感を放っています。
魅力ある自然と豊かな環境を守っていくために、登山道の整備(維持補修)が目下の課題だといい、行政だけでなく地元住民・企業がタッグを組み環境保全活動が行われています。摩耶山再生の会では森の手入れなどを実施することで、環境の改善を促しています。
(取材・文=長塚花佳)
※ラジオ関西『Clip』水曜日 2026年3月4日放送回より


