兵庫県豊岡市には全国でも数社しかない、“菓子に関連する神”を祀る「菓祖中嶋神社」があるといいます。どういう神社なのか気になった筆者は、宮司の大垣元さんと総代の平尾孝治さんに取材しました。
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同神社は、第11代垂仁天皇の御代に農蚕の業を推奨して民生の安定につとめ、常世の国より「非時香菓(ときじくのかぐのみ)」を持ち帰ったと伝えられている田道間守命(たじまもりのみこと)を菓祖として祀っています。そのため、菓子の製造・販売に携わる人々が参拝に訪れているそう。毎年、田道間守命の命日とされる4月19日に近い同月の第三日曜日には「橘菓祭」(菓子祭)を斎行。神恩に感謝を伝え菓子業の発展を祈るとともに、参拝者などの健康と福祉も祈願しています。
また菓子関連という事で、近年は10月終盤にハロウィンをテーマにしたイベントも実施されているそう。
本殿は第41代持統天皇の時代に造営が行われたとされています。火災によって社蔵の古文書などが消失してしまったものの、時の領主「山名宮内少輔」の発願によって再建。1424年11月に工事をスタートし1428年に竣工、遷宮を行いました。さらに修復などが行われ1912年に国宝、1950年には文化財保護法によって国の指定重要文化財へと改められました。「二間社流れ造」という珍しい様式を持ち、細部の絵様彫刻の精妙・複雑さが室町時代中期の特長を表しているとか。
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古来から受け継がれてきた神事を守ることはもちろん、イベント等で神社を活用することは過疎対策・地域活性化に繋がるのかもしれません。
(取材・文=長塚花佳)
※ラジオ関西『Clip』水曜日 2026年3月11日放送回より





