世界的名建築「サグラダ・ファミリア」を手掛けたスペインの建築家アントニ・ガウディ(1852~1926年)。没後100年の節目に合わせ、ガウディの世界を体感的に紹介する展覧会「NAKED meets ガウディ展」がグラングリーン大阪(大阪市北区)内の展示施設「VS.」で開かれている。サグラダ・ファミリアのメインである「イエスの塔」が完成した歴史的節目を機とした、ガウディ財団とのコラボ公式展覧会でもあり、17万人を動員した東京での開催に続く巡回展。映像と空間演出を融合させたユニークな没入型展示を通し、ガウディの創造の核心に迫る。

会場は7エリアで構成。ガウディ建築の源泉にある「自然からの学び」に焦点を当て、その発想と構造を多角的にひもとく。世界初公開となるサグラダ・ファミリア設計図原案や手記の中身をはじめ、図面や模型といった資料を紹介するほか、映像演出を手がけるクリエイティブカンパニー「NAKED, INC.」による体験型空間も展開。来場者は実資料を観察したり、光や音に包まれてガウディの世界に入り込んだりしながら、その思考を追体験できる。


大きな見どころは、代表作であるサグラダ・ファミリアをテーマにした没入型展示。巨大建築の内部に入り込んだかのような演出の中で、複雑な構造や光の取り入れ方が分かるコンテンツが壁や天井に大きく浮かび上がる。投影は高さ4メートルだった東京会場よりも大幅にスケールアップ、約10メートルの多彩な映像が現れる。来場者は用意された椅子に座るなどしてゆっくりと鑑賞できる。

展示はガウディの生い立ちから始まり、故郷であるスペイン・カタルーニャ地方の豊かな自然をモチーフにした印象的な造形作品や、バルセロナ大学建築学部の卒業制作、教会の立面図など初期作品へと連なっていく。非凡であった彼に学位を授与する際、同大の学長は「この学位を狂人に与えたのか、天才に与えたのか、私には分かりません…時が経てば分かるでしょう」と述べたという。

「ガウディの工房」はアトリエを再現したコーナー。建築デザインを3次元で視覚化するためにつくった立体視眼鏡や、幾何学的形状の模型、重力が形をつくるという原理を直感的に理解できる「デジタル・ポリフニキュラー模型」の体験など、ガウディから専門的な知識の手ほどきを受けているような感覚になる、興味深いコンテンツが並ぶ。





