新型コロナウイルスの感染拡大を受け兵庫県は20日、第2波にそなえた医療体制の充実や、休業要請に応じた事業者への追加支援、新しい生活様式『ひょうごスタイル』の浸透などを目指す、約1,120億円の今年度の6月補正予算案を発表した。9日に開会する6月県議会に提出する。
会見した兵庫県の金沢和夫副知事は、「新規感染発生ゼロを続けること、第2波の発生を食い止めることが何よりも重要だが、第2波の発生に備え、医療体制・検査体制を確立する。また、事業者の皆さんの経済的・心理的な痛手に対応し、社会活動レベルを徐々に高め、『ひょうごスタイル』で活力を取り戻す」と力強く述べた。
■補正予算案の骨子は3つ
①医療提供体制・感染拡大防止対策等のさらなる充実(約768億円)
②地域経済の活性化・地域の元気づくり(約322億円)
③ポストコロナ社会を見据えた兵庫の基盤づくり(約30億円)
■第2波の感染拡大防止に向け、医療提供体制などを強化
PCR検査用試薬を追加(1万5,000件)し、人工呼吸器や簡易陰圧装置をはじめとする設備や診療機器の導入支援を充実させ、適切な医療の提供を目指す。また、医療従事者が宿泊施設などに宿泊した際の補助に加え、医療機関に空きの病床を確保するための補償を手厚くする。さらに、対象の医療機関で新型コロナウイルス患者に接した医療従事者に20万円、患者に接していない場合は10万円の給付金を支給する。
■学校の臨時休業等に伴う環境整備
公立・市立を問わず、学校を再開するにあたり、感染症対策や学習の充実のための取り組みに補助金を出す。消毒や換気対策、熱中症対策の備品の購入を支援するほか、全国大会が軒並み中止となった部活動について、代わりの地方大会の開催を補助する。
■休業要請に応じた事業者に対する支援金、最大30万円プラス