丹波の赤井・荻野家とは 『明智光秀を破った「丹波の赤鬼」』著者に聞く(1) | ラジトピ ラジオ関西トピックス

丹波の赤井・荻野家とは 『明智光秀を破った「丹波の赤鬼」』著者に聞く(1)

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【高橋】 忠家が細川高国のところに赴任して出てくるんです。

【田辺】 応仁の乱の後、細川氏が強大になりましたが、1500年代に入ると分裂してしまうという……、

【高橋】 そうです、細川の内乱で出てくるんです。

【田辺】 その頃にはかなり氷上郡で大きな勢力を持っていたのですか?

【高橋】 新郷と谷村あたりで名をはせる武将として出てきます。

【田辺】 系図の上では……、

【高橋】 忠家になります。忠家という人は系図に3人出てくるのですが、忠家-時家-家清。時家は直正の父。忠家は直正の祖父に当たります。

【田辺】 お父さんにあたる時家の時代が大体1500年代の前半ですね。

【高橋】 1520年から1530年あたりですね。赤井家の働きで有名な話があります。大永6(1526)年、細川高国に寵愛されていた波多野氏の次男坊、香西元盛(京都の香西家に養子に行った波多野氏の次男)が高国の弟(細川尹賢)に惨殺されるんです。このことによって波多野氏と赤井氏は高国方から晴元方にシフトするんです。波多野氏の三男坊である柳本賢治(殺された香西元盛の弟)が、現在の亀岡市の西側にある神尾山城に晴元方として入り、高国方に包囲されてしまうんです。そのときに忠家が背後から2000の兵を率いて後巻(背後から攻める)して、高国方を駆逐し追い飛ばしてしまいます。これが一番の赤井氏としての働きと言えるでしょう。

【田辺】 華々しいデビューみたいなものですね。


高橋成計『明智光秀を破った「丹波の赤鬼」 ~荻野直正と城郭~』(神戸新聞総合出版センター)
定価 本体2,300円+税
発行日 2020年2月
ページ 240ページ
ISBN  978-4-34-301061-2

神戸新聞総合出版センター
https://kobe-yomitai.jp/book/1007/


『ラジオで辿る光秀ゆかりの兵庫丹波』2020年4日23日放送回

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