兵庫県加東市東古瀬にある平池公園で「大賀ハス」が特徴的な大きな花びらを付けて咲き誇っている。7月10日ごろまでが見ごろという。大賀ハスは別名「2000年ハス」と呼ばれる。その理由は……。
平池公園に設置された説明書きなどによると、1951(昭和26)年に千葉県の遺跡から3粒の種子が見つかった。植物学者の大賀一郎博士が1粒の発芽に成功し、翌年7月には花が咲いた。時代測定したところ、2000年以上も昔のハスの種子と分かった。大賀博士にちなみ、大賀ハスと名付けられた。
加東市の前身・旧加東郡社町は1983年、2000年の眠りから覚めた大賀ハスの種子15粒を譲り受け、発芽させることに成功。1985年の春、平池公園に移植した。
「朝風や ばくりばくりと蓮開く」(正岡子規)。そんな音が聞こえるような、直径20センチほどもある大きなピンク色の花が目を引く。訪れた人たちは、水辺に古代の雰囲気を醸し出す大賀ハスをカメラに収めていた。
加東市土木課は「大賀ハスのほかにも、たくさんの水生植物が花を咲かせています。ハスは午後になると花を閉じるので、できれば午前中にお越しください」と呼び掛けている。問い合わせは同課(電話0795-43-0504)まで。