収蔵作家の作品を一挙!「芦屋の時間 大コレクション」展 芦屋市立美術博物館 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

収蔵作家の作品を一挙!「芦屋の時間 大コレクション」展 芦屋市立美術博物館

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 来年2021年3月に開館30年を迎える芦屋市立美術博物館では、収蔵するすべての作家126人の作品を展示する初の試み、「芦屋の時間 大コレクション展」を開催している。期間は今年11月8日(日)まで。

元永定正 《作品》 1962年 油彩、水性樹脂塗料、綿布、板 芦屋市立美術博物館蔵
元永定正 《作品》 1962年 油彩、水性樹脂塗料、綿布、板 芦屋市立美術博物館蔵

 美術館はそれぞれのコレクションを持つことが多いが、そのすべてを展示する機会はなかなかなく、コレクションに加わったものの展示室に一度も飾られず収蔵庫に眠るものもあるという。

 芦屋市立美術博物館の「芦屋の時間 大コレクション展」では、美術部門の全作家126人の作品およそ1400点のなかから、およそ190点を展示した。ひとりの作家につき1~2点がほとんどだが、それぞれの作家の「いいとこどり」といえる開館以来初の試みだ。

 展示作品を選んだのは、小説家の福永信さん。「自分が見たいものを選んだ」といい、学芸員とは違った視点が楽しめる。

 芦屋市立美術博物館ができる前、今から100年ほど前には、小出楢重もこのあたりを歩いていたかもしれない。周辺には70年ほど前に結成されたアーティスト軍団「具体美術協会」の中心メンバー・吉原治良の家があったほか、芦屋公園では「具体」の野外展覧会も開かれていた。このほかにも多くのアーティストが、時間は違うものの同じ地域で自分の表現を追求していた。芦屋市立美術博物館のコレクションは、そんなアーティストたちの作品から構成されている。

吉原治良 《白地に黒い円》 1967年 油彩、布 芦屋市立美術博物館蔵
吉原治良 《白地に黒い円》 1967年 油彩、布 芦屋市立美術博物館蔵

 常設で展示されているものも、展示する場所を変えることで、改めてその大きさやスケールを感じることができるものもあるという。イギリスの彫刻家デイヴィッド・ナッシュの<内側/外側>。キリンを思わる木の作品は、これまで2階の一角に展示されていたが、高い天井の1階のホールに展示。そのスケールを改めて感じることになった。

会場風景
「会場風景」   デイヴィッド・ナッシュ 《内側/外側》 1993年 撮影:守屋友樹

 油彩と水性樹脂塗料で描かれた元永定正の《作品》。これまでにもいろんなところで展示されているが、今回はこれまでにない「高いところ」に。下から見上げることで、新たな楽しみ方ができる。


「芦屋の時間 大コレクション展」
2020年9月19日(土)~11月8日(日)
10:00~17:00(入館は16:30まで)
※月曜日休館

■芦屋市立美術博物館
兵庫県芦屋市伊勢町12-25
観覧料 一般500円 大高生300円 中学生以下無料
https://ashiya-museum.jp/

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PUSH! | ラジオ関西 | 2020/09/29/火 16:30-17:35

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