デンマークの「2020 F4 デニッシュ チャンピオンシップ」に初参戦した女子中学生レーサー、Juju(ジュジュ)こと野田樹潤さん(14)と、父で監督の野田英樹さん(51)が帰国した。デビュー・ウインに始まり、最速を誇りながら、地元勢のマークに苦しんだ今年1年を振り返った。(上)
――1年前の自分と今の自分。どこが変わりましたか。
【Juju】メンタルはすごく強くなったと思います。言葉も伝わらない中で走るって、どういう状況になるのか……。そこは不安でいっぱいでした。コロナでレースも始まらないし、レースも初めての経験ばかり。予想もしないことばかり起こって。でも、それに適応する能力もすごくついたと思います。
――日本のレースとの違いは?
【Juju】日本ではポールをとって、そのままゴールを切っていたけど、デンマークでは後からのプレッシャーとか、プッシュの仕方とか、緊張感が全然違いました。
――開幕戦の舞台はユトランドリンク。第1戦でいきなりデビュー・ウイン。第2戦、第3戦はJujuのオーバーテイクショーでした。
【Juju】最初は、日本の女の子が来たのかという感じで、全然相手にされていませんでした。自分でも最初は下のほうから始まるのを覚悟していたから、いきなりポールポジションをとって勝ってしまって。自分でもびっくりでした。
【野田監督】いきなり勝てるとは思ってもいませんでした。最初は苦戦するけど、後半戦で勝てたらいいねと話していたんです。いきなり追われる立場になってしまった。
――第2戦は上位の順位が逆になるリバースグリットで8番手からのスタート。第3レースでのポールポジションを確実にする3位でフィニッシュしたのに、まさかの失格……。