コロナ第4波「年明けか?でも一定の抑え込み可能 」 大阪大大学院・森下竜一教授が指摘

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 新型コロナウイルスの感染拡大・第3波が押し寄せる中、医学博士で大阪大大学院医学系研究科・寄付講座教授(臨床遺伝子治療学) 森下竜一氏がラジオ関西の取材に「このままでは年明けに第4波が起きかねない」と警戒感を募らせた。

森下竜一教授「年明けに第4波、警戒を」(2020年11月 大阪市内で)

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■第3波、いつまで?

 今まさに感染拡大・第3波の渦中。早くて今週いっぱい(~11月27日)までピークが続くと懸念しているが、日々の行動で外出、飲食を伴う会食を自粛することで、ある程度の「抑え込み」は効くとみている(※見解はインタビュー時の11月23日時点のもの)。
 重要なのはこのあと、年が明けてからどうなるか?帰省をはじめ、遠隔地への移動や往来を自粛する傾向が強いが、お正月に高齢者の方々と一緒に過ごす方々もいると思う。しっかり感染予防をする、基礎疾患があるなど感染する兆しが見える場合は接触を避けるなど、自分で身を守ることが重要。

 第3波が押し寄せるなか観光支援事業「Go Toキャンペーン」の是非が問われているが、全国一律に緊急事態宣言を再び発令することは現実的ではなく、今回の大阪、札幌といった感染拡大地域への往来自粛など限定的な規制をかけ、経済を回しながらコロナ対策をするのは十分可能だ。 コロナに関する研究が進み、飛沫感染を防ぐマスク着用が有効なため、コロナは未知ではなく、感染拡大当初のようにやみくもに恐れることはない。

大阪府は大阪市北区と中央区の全域について、酒類の提供や接待を伴う全ての飲食店に営業時間の短縮や休業を呼びかける

 《政府は11月24日、「Go Toトラベル」の対象から大阪市と札幌市を一時除外すると正式決定した。新規予約は24日~12月15日まで3週間停止。
大阪府は飲食店への時短営業・休業要請に踏み切った。大阪市北区と中央区で接待や酒類提供を伴う飲食店・カラオケ店に27日~12月11日までの15日間、午後9時までの時短営業を要請する。感染症対策を講じていないバー・ホストクラブといった「夜の街」関連店には休業を求める。大阪府は20日に「5人以上の宴会自粛要請」を決めたばかりだが、わずか4日で次の一手を打たざるを得なくなった。患者の急激な増加で医療現場は緊迫度が高まっている》

大阪・キタ 協力金は1店舗当たり最大50万円を給付する方向で府市が調整
大阪・戎橋 対象はキタとミナミで計約2万5000店舗

《次の焦点は感染者数が多い東京都だった。小池知事は25日、都内の島しょ部を除く全域の酒類を提供する飲食店やカラオケ店に対し、11月28日~12月17日までの20日間、営業時間を午後10時までとするよう要請すると正式に表明。しかし「Go Toトラベル」に関しては「全国的な視点から国が判断することだ」と述べ、一時除外については都側から要請しない意向を示した》

大阪大・森下竜一教授(医学博士・臨床遺伝子治療学)

■コロナ「集団免疫」可能性低い

 また新型コロナウイルスについて、数多くの人が感染して免疫を持ち、感染拡大を抑制する『集団免疫』は成立するとは思えない。むしろワクチンを正しく理解して投与されることのほうが重要だ。

≪森下教授が1999年に創業したバイオ製薬企業「アンジェス」は、新型コロナウイルスワクチンの開発を進め、これまでに2つの臨床試験を終えた。年内に結果を示したいとしている。有効性が示された場合、500人規模を対象とした臨床研究に移るという≫

「ワクチンへの期待だけではなく、より知識を高めて」と森下教授

 世界で開発競争が進むコロナ対策ワクチンについて副作用のリスクを知ることも含めて、国任せ、医者任せにせず、納得したうえで受けていただくために、さらに意識を高めてほしい。そして、国産も安心・安全を担保しながら有効性をあげていかなければならない。当初は外国製を使うことになるが、やはりワクチンは打たないと効き目がない。
 これまで、日本は国として体制が確立されにくなかったこともあるが、コロナを教訓に、日本の製薬会社もワクチン開発への努力を続けている。来年前半とまでは行かないが、後半にはさまざまなワクチンの開発についてニュースが飛び込んでくることを期待したい。何年続くかわからない新型コロナウイルスとの戦いのなか、ワクチンへの期待だけではなく、より知識を高めることも必要だ。

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 無症状や軽症者の若者が多かった第2波と比べ、現在の第3波は、重症者や高齢の感染者が増えている。重症患者の受け入れに限界があり、このまま増え続けた場合は救急医療の受け入れや手術の抑制など他の医療への影響が懸念される。

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