約10年前に豊岡に移住した漫画家・ひうらさとるさんが、ラジオ番組『平田オリザの舞台は但馬』(ラジオ関西)で、豊岡の魅力を語った。
2011年の東日本大震災を機に夫の実家である豊岡に移住した、ひうらさん。
「子どもが1歳くらいの時に東日本大震災があった。3月とか4月は(東京でも)水がでなかったり、トイレットペーパーがなかったりしたので、主人の実家がある(豊岡の)江原に一時的にお世話になっていたら、私が気に入ってしまって。神鍋に空いてる家があって夏だけのつもりが住みついてしまいました(笑)」
ひうらさんには、さらに“追い風”が。「そんななかで、夫に『城崎(国際)アートセンター』の仕事が来たんです。『歩いて温泉に行けて、昼間から飲める(城崎)ってサイコーやん!』(と後押ししました)」と満面の笑み。
この話に、同じく豊岡への移住生活を行っている劇作家・演出家の平田オリザさんも同調。「これが(豊岡)城崎移住の最大のポイントです。城崎は観光客も多いので昼間から女性がお酒を飲んでいても(観光客に)まぎれる。代官山や六本木で昼間からワインを飲んでても誰も何も言わないじゃないですか。でも地方では『あそこの嫁、昼間っから酒飲んでるよ』なんて言われちゃったりすることもある。でもそれは女性の権利を束縛していると思うので。ですから、ひうらさんは城崎移住の象徴なんです(笑)」と応じた。
ほかにも城崎の魅力として、ひうらさんは「城崎(国際)アートセンターができたことにより『生』のアートに触れられるし、アーティストの滞在期間も長いのでクリエイティブな話も聞くことができる」と文化的な刺激が多いことも挙げた。さらに、「遊びに来た友だちがみんなリピーターになるんですよ。食べ物もおいしいし」と話せば、平田さんも「のんびりできて、退屈しない。豊岡はそのバランスがいいんでしょうね」と続けた。
今やご近所同士の、ひうらさんと平田さん。豊岡ライフを楽しんでいるようだ。
※『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。
『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理