2021年のプロ野球シーズンが、春季キャンプからいよいよ本格的にスタートする。2005年以来、セ・リーグでの優勝から遠ざかっている、阪神タイガース。今年こそという思いは、当然のごとく、虎ファンのなかで強いものがあるだろう。
そのなかで、監督就任後、1年目の2019年は3位、2年目の2020年は2位と、着実に順位をあげているなか、勝負の3年目となる矢野燿大監督にかかる期待は大きい。
新年早々、ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』(パーソナリテイー:林歳彦、田中大貴)、『セオリーのスポーツ数珠つなぎ』(パーソナリテイー:セオリー、藤谷真由香)の2番組によるスペシャル企画にゲスト出演し、思いを語った矢野監督。ここでは、後半回となった『セオリーのスポーツ数珠つなぎ』から、ドラフトの裏話や、今シーズンのチーム編成、大山悠輔選手や新戦力の佐藤輝明選手ら、虎の未来を担う大砲にかける思いなど、番組でのトークの模様を掲載する。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【田中大貴】 (監督という仕事は)いろんなところにアンテナをはって、きめ細やかなケアをしていかなければいけないので……、時間が足りないのでは?
【矢野燿大監督(以下、矢野監督)】 でも、そこは助けてもらっています。僕だけじゃ無理だし、コーチや裏方さんもいてくれるし、「あいつ、どんなんかな」と聞けば、その人たちから僕の知らない情報も教えてもらっています。必要な場面があれば、「こうちゃうか?」と言いに行くこともあるし。
僕だけでやることは無理で、それを(情報を)みんなで共有できること(が大事)。コーチ陣や外国人選手をうまく獲得できたのもそう。僕がうれしいのは、球団と、交渉にあたる渉外の皆さんをはじめ、チーム一丸でいってくれたこと。(選手獲得を争った)対抗の球団で、条件が(阪神より)上のところもたぶんあったと思いますが、ウチに来てくれたのは、球団全体の思い、僕らの野球の思い、そういったものがつながって、(一丸となって)みんなで届けてくれたのが伝わったからだと思っています。だから、いい補強ができたんじゃないかなと。いい選手を取れたのはもちろんうれしいんですが、みんなが頑張ってくれたのが、なによりうれしい。(プロセスがよかった?)そうそう! そうじゃないと、こんなにうまくいかないもの。
いやらしい話、正直、外国人選手の(獲得)条件として、お金も確かに大事。お金で負けていることもあったと思うのに、来てくれた。たぶん、そこ(チーム全体の思い)がないと、来てくれないと思うので。
【セオリー】 めちゃめちゃ楽しみ!