『麒麟がくる』明智光秀とともに再発見 ラジオでたどった兵庫・丹波の魅力

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 広範囲にわたる現地取材や地元の方々の話、「兵庫・神戸のヒストリアン」として活躍する田辺眞人・園田学園女子大学名誉教授の歴史レクチャーなどで進められてきた『ラジオで辿る光秀ゆかりの兵庫丹波』(ラジオ関⻄)。その最終回となった2⽉11⽇放送回では、ゲストの兵庫県丹波県民局の飯塚功一局長とともに、大河ドラマ『麒麟がくる』で約1年にわたって盛り上がった明智光秀ゆかりの地、兵庫・丹波について、番組を総括しながらトークが進められました。

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――光秀ゆかりの地の丹波県民局長として、NHKの大河ドラマ『麒麟がくる』(2月7日最終回)をどのようにご覧になっていたのでしょうか。

【飯塚局長】 赤井(荻野)直正の黒井城、波多野秀治の八上城、「丹波攻め」がどのように描かれるのか。「本能寺の変」につながったという説もある光秀の母(お牧)の磔なども取り上げられたら良いなと期待していました。

平成元年(1989年)放送の『春日局』のように観光の起爆剤にしたいとの思いもあり、(兵庫県内でも)様々な仕掛けをしてきました。丹波市では、黒井城が見渡せる「道の駅おばあちゃんの里」に情報コーナーを整備。丹波篠山市では、お牧役の石川さゆりさんのコンサートを誘致しました。

結局、最終回前週の1月31日に、「落城した」というナレーションとCGの地図だけで残念でしたが、「ゆかりの地紀行」で黒井城跡と八上城跡の両方が紹介されたので、一定の成果があったとホッとしています。この間、多くの講演会や講座も開かれ丹波の歴史を学ぶ良い機会になったと思っています。

八上城のある高城山の山頂に据えられている「波多野秀治公表忠碑」(左)(写真提供:丹波篠山観光協会)
八上城のある高城山の山頂に据えられている「波多野秀治公表忠碑」(左)(写真提供:丹波篠山観光協会)

――丹波篠山市を訪れた際には、波多野秀治の八上城跡、篠山城下町、福住地区へ。夏には「オンラインデカンショ」もありました。丹波篠山市には2つの日本遺産(デカンショ節、丹波立杭焼)があり、歴史・文化・観光の面からもとても魅力があると感じました。

【飯塚局長】 私も城下町や福住の重伝地域などを細かくまわり、魅力を満喫しています。昨年10月に城下町地区が58万人もの人でにぎわいました。田辺先生にご案内いただいた「重兵衛茶屋」や「一里塚」のように、まだまだ気付いていない魅力がたくさんあると思います。「兵庫の景観ビューポイント150」に選ばれた兵庫陶芸美術館のデッキや最古の登り窯、新緑や紅葉など季節によって表情が変わる里山や集落の景観も味わってもらいたいです。デカンショのお囃子を聞くと地元の皆さんは自然に体が動くようです。ぜひ皆さんも、YouTubeなどで振り付けを覚え、デカンショ祭りにも来てください。

重兵衛茶屋
重兵衛茶屋

――丹波市では、赤井直正の黒井城跡と興禅寺、水分かれ公園、柏原陣屋跡や石像寺も取材しました。自然と歴史、栗をはじめとする旬のおいしいものもたくさんあるので、季節ごとにゆっくり巡りたいですね。

【飯塚局長】 丹波市も豊かな自然があり歴史・文化資源も豊富です。個人で、ゆっくりも良いですが、ボランティアガイドと一緒にまわるのもおすすめです。旧6町単位にグループがあり、歴史や地域のことをよく勉強しておられます。イベントに併せて来られるのもおすすめです。

柏原城下町では、10月に「柏原藩織田まつり」が開催されます。一昨年、私も織田信休(のぶやす)公に扮し参加した武者行列もあり、秋の味覚も楽しめます。毎月、定期市も開催されています。柏原八幡宮では、2月17日深夜から18日の未明にかけて、提灯の灯りの中で日本最古の厄神神事「青山祭壇の儀」(柏原厄除大祭)が行われます。丹波市には三つの宝「栗・黒大豆・大納言小豆」やおいしいお酒があります。市内29店舗で「丹波大納言小豆ぜんざいフェア」が2月18日まで開催されています。四季を通じて足を運び舌鼓を打ちながら丹波路を楽しんでください。

柏原藩陣屋跡
柏原藩陣屋跡

――各地で町おこし、地域振興をされている方が地域を盛り上げる努力をされていますね。

【飯塚局長】 地域全体が『麒麟がくる』で盛り上がったのも、「八上城麒麟がくる委員会」委員長・小野健二さん、「黒井城跡地域活性化委員会」委員長・吉住孝信さんによるところが大きいと思っています。丹波地域は、人口減少・少子高齢化により小規模な集落が急増しています。

一方、「福住地区まちづくり協議会」顧問・佐々木幹夫さんが活躍されている福住もそうですが、近年、若者の移住が増え、廃校や古民家を活用した店舗等も相次ぎオープンし、「おしゃれな田舎丹波」というイメージも定着しつつあります。またポストコロナ社会における移住先としても注目を浴びています。

丹波県民局では、移住環流プロジェクトや地域再生大作戦、今年度からは2030年に向けアメリカのシリコンバレーをイメージしたシリ丹バレープロジェクトをキックオフしました。地域活性化のために熱い想いで活躍される多くの方がおられることは心強いです。共に丹波地域の元気づくりに取り組みたいと思います。

歴史的建造物が並ぶ福住地区
歴史的建造物が並ぶ福住地区

――飯塚局長、ありがとうございました!

【田辺】 大河ドラマでは、最後から2回目にやっと(丹波地域)が登場。大河では短時間でしたが、丹波全体としては盛り上がりましたね。実際にゆかりの場所に行ったり、スタジオからお話をしたりして、約1年間おもしろかったですね。NHKの大河ドラマとして、歴史的に良く知られている合戦「長篠の戦」「三方ヶ原の戦」をダイナミックに描いた『真田丸』などもありましたが、今回の『麒麟がくる』はあえて、あのような演出にしたのか、あるいはコロナ騒ぎの中で多くの人たちが密集して戦うシーンを避けたのかはわかりませんが、こと丹波に関しては非常にあっさりと描かれました。でも、一番最後だったので、どうなるのだろうという期待がありました。我々が取材やバスツアーで訪れた時にも、多くの方が丹波市側も丹波篠山市側もいろんな所から来られていました。地域振興に大きなメリット、功績があったと思いますね。私たちもそのお手伝いができて良かったです。

篠山城跡から放送する番組パーソナリティーの田辺眞人・園田学園女子大学名誉教授と久保直子さん
篠山城跡から放送する番組パーソナリティーの田辺眞人・園田学園女子大学名誉教授と久保直子さん

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 魅力いっぱいの丹波地域。良いタイミングでぜひ訪れてください。

(構成:久保直子)

※レジャー、旅行などに際しては、事前に検温などの体調チェックを⾏い、発熱がある場合や⾵邪の症状など体調不安がみられる場合には、イベントなど現地への来場をお控えください。マスク着⽤、3密回避対策をはじめ、各施設やイベントの新型コロナウイルス感染防⽌策をホームページで必ず確認いただき、感染予防にご留意ください。

番組
ラジオ関西
田辺眞人・園田学園女子大学名誉教授と久保直子さん
田辺眞人・園田学園女子大学名誉教授と久保直子さん

【兵庫県丹波県民局・飯塚功一局長からの番組リスナーへのメッセージ】
「大河ドラマ『麒麟が来る』の放送を機に、丹波地域の魅力を発信し、ファンになってもらおうと、この番組は45回に渡って放送されてきました。番組は好評で、2回のバスツアーもそれぞれ定員の4倍以上の応募があったと聞いています。これも、取材予定のイベントがコロナ禍で中止になるなか、田辺先生と久保さんが内容を工夫し、また地名等の由来の紹介や、歴史・文化をはじめ丹波の魅力を分かりやすく伝えてくださったおかげだと、改めて感謝申し上げます。

丹波地域には、紹介し切れなかった魅力がまだまだたくさんあります。“光秀ロス”“兵庫丹波ロス”にならないよう、『光秀ゆかりの地』はもちろん、多くの魅力ある観光情報を掲載しているウェブサイト『ぶらり丹波路』にアクセスし、緊急事態宣言が解除になれば、ぜひ、足を運んでいただけたらと思います。最後になりますが、取材に協力くださった地域の皆さん、そして、これまで番組をお聴きくださったリスナーの皆さんに感謝申し上げます。本当にありがとうございました」


『ラジオで辿る光秀ゆかりの兵庫丹波』2021年2⽉11⽇放送回音声

ラジオで辿る光秀ゆかりの兵庫丹波 | ラジオ関西 | 2021/2/11/木 17:35-17:50

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