アメリカ映画のベッドに大量のクッションや目立つヘッドボードがあるワケとは? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

アメリカ映画のベッドに大量のクッションや目立つヘッドボードがあるワケとは?

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 アメリカのドラマや映画で寝室が映ったとき、日本で一般的なベッドのビジュアルと大きく違って、とても華やかな印象を持つ人も多いだろう。これにはアメリカの文化や考え方が関係しているという。世界中で1,000店舗以上を展開するアメリカ輸入家具ブランド「アシュレイホームストア」、その神戸店で店長を務める田中素子さんに詳しく話を聞いた。

(写真提供:アシュレイホームストア)
(写真提供:アシュレイホームストア)

「まず、多くのアメリカ人にとってベッドルームとは、人が家に遊びに来たとき、その相手に見せる空間であるという考えが一般的です。盛んにホームパーティーを開くなど、家族がくつろぐ空間であるだけでなく、人を家に迎え入れて、『人に見せる』というのが大切なのです」(田中さん)

 日本で生活していて、自宅に招いた客を寝室へ案内することなんてほとんどないだろう。アメリカでは、多くの場合、それは当たり前の行動となっており、ベッドは眠るだけの場所ではなく、一種の自己表現のスペースだということ。きれいに配置された様々な柄や色のクッション等がそれを象徴している。

「アメリカの映画やドラマを見ていると、土足で入ってきてベッドにダイブする、というシーンがあって、クッションも床に落ちる――“あるある“だと思います。アメリカでは、眠っていないときはベッドをきれいに片づけ、飾り、みんなに見せる。眠っていなければベッドも『家具』のひとつです。すべてのアメリカ人がそう、というわけではないですが、朝起きたらベッドメイキングをすることを小さいときから家族に教えてもらう、というのが“しつけ”の一環のようです」

 当然ながらアメリカは、様々な人種や民族が集まっている国なので、すべてをひとまとめに語ることはできないが、大学生時代にアメリカのコロラド州に留学していた田中さん自身も、ルームメイトが起床後にベッドをきれいに整えていた様子を鮮明に覚えているという。

(写真提供:アシュレイホームストア)
(写真提供:アシュレイホームストア)

 加えて他に印象的なポイントとしては、ベッドで寝る時に頭を向ける側にある板=ヘッドボードがある。日本のベッドにおけるヘッドボードには、ライトがついていたり、ちょっとした棚があったりと、機能的でシンプルなデザインのものが多い。そもそもヘッドボードがないベッドすらある。一方、アメリカのヘッドボードの多くは、「ゴージャス」や「グラマラス」といった表現が合うような華のあるデザインのもので、かつ、背の高いものがほとんどだ。アシュレイホームストア神戸店には、なんとヘッドボードの高さが約170センチほどあるものまで販売されている。

 そのように、背の高いものが多い理由としては、「諸説ありますが、お城などに住んでいた昔の文化で、ベッドを暖炉の向かいに置いていて、その暖気を逃がさないため、という説があります。また、アメリカの冬は寒いため、壁や窓からの冷気を背の高いヘッドボードがシャットダウンします。あえて窓をふさぐようにベッドを配置することは、日本ではあまりなじみがないですね。『結界』ではないですが、アメリカ人はリラックスして眠ることのできるスペースをつくるとき、『ヘッドボードが高くないといや!』という方は多いです」。

 さらに、マットレス面も地面からかなりの高さがあるものが多い。アメリカでは昔、冬になると暖炉で燃やした薪を鉄の容器に入れて、それを寝具の下に忍ばせ、マットレスを温めていたそう。あまりに低いとベッドが燃えてしまう危険があるため、マットレス面の位置が高めになっているという。意外にも、ヘッドボードやマットレス面が高く設計されているのは、デザイン上の理由だけではなかった。


【アシュレイホームストア神戸店 公式HP】

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