料理界に新風を巻き起こそうと、2021年1月に発売されたのが、しょうゆとカカオを融合させた調味料「カカオ醤(ジャン)」だ。しょうゆの深いうま味とチョコレートの香ばしさ、どちらも楽しむことができる。
![カカオ醤の料理例](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2021/02/2-e1614128017108-1024x767.jpg)
この商品の開発に携わったのは、和歌山・湯浅町で明治14年から醤油蔵を営む「湯浅醤油」、チョコレートの匠と称される「トモエサヴール」、そしてフランス東部で店を構える「エリタージュ」の3社。「チョコレートとしょうゆ、どちらも同じ発酵食品。それなら、融合させて新しいしょうゆを生み出せないか?」というアイデアをきっかけに開発を始めた。はじめは、上手くしょうゆにカカオの風味を溶け込ませることができず、カカオの産地(ベトナム)に通うなど、4年間にも及ぶ試行錯誤の末、ようやく生み出された。
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カカオ醤の製法は、ローストしたカカオをしょうゆに漬けて寝かせ、瓶の中で熟成させるというもの。チョコレートと違って砂糖は使っていないが、カカオの香りとしょうゆの豊かなうま味が融合し、素材の甘さを味わうことができる。さまざまな食材と相性が良く、特にカカオ醤の風味を感じたいなら刺身がオススメ。鯛などの白身魚の上に少し乗せるだけで、従来のしょうゆとは違う味わいを楽しめる。さらに、肉料理なら臭みが気になるジビエから、あっさりとした鶏肉まで幅広く使うことができる。カカオ醤を使うことで、いつもの料理がより味わい深くぜいたくに変身するだろう。
![カカオ醤の料理例](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2021/02/3-e1614128036242-1024x769.jpg)
![カカオ醤の料理例](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2021/02/4-e1614128060600-1024x767.jpg)
商品は、ペーストタイプと粒タイプ(各1,620円、税込)の2種類が販売されている。ペーストタイプはカカオとしょうゆの芳醇な香りと、滑らかな舌触りが特徴。食材に塗ったり、溶かし込むのに最適なテクスチャーだ。粒タイプは荒く砕いたカカオ入りで、ザクザクとした食感が楽しく、かんだ瞬間にカカオの味わいが口いっぱいに広がるのがポイント。料理のアクセントにピッタリの逸品。
![カカオ醤油(ペースト)](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2021/02/%E3%82%AB%E3%82%AB%E3%82%AA%E9%86%A4%EF%BC%88%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%EF%BC%89-1024x682.jpg)
![カカオ醤(粒)](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2021/02/%E3%82%AB%E3%82%AB%E3%82%AA%E9%86%A4%EF%BC%88%E7%B2%92%EF%BC%89-1024x682.jpg)
好評につき、ネットでの販売は完売。販売元の湯浅醤油は、「湯浅醤油にはほとんど在庫がなく、増産はしたいが、新型コロナの影響で原料の調達が難しい」と現状を吐露していた。今後の展開が気になるところだ。