ベルマーク運動とともに始動 神戸・長田で震災も経験 創業60周年を迎える学校用シューズ製造の企業

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 ラジオ関西の三上公也アナウンサーが、兵庫・神戸で活躍する企業やお店を訪ねる『こうべしんきん三上公也の企業訪問』(ラジオ関西)。3月2日の放送回では、ラッキーベル株式会社(本社:神戸市長田区神楽町)を訪問し、代表取締役社長の有吉譲治さんに、同社の取り組みを聞いた。

ラッキーベル株式会社の有吉譲治さん(右)と、ラジオ関西の三上公也アナウンサー ※撮影時にマスクを外していただきました

 1960(昭和35)年、朝日新聞社が中心となって教育施設や生涯学習施設の教育環境整備の助成などを目的とした『ベルマーク運動』がスタート。同社はそのベルマークのついた上履きを全国の学校に普及させるために、1961(昭和36)年に設立された。今も学校用シューズを中心に製造、販売を行い、2021年で60周年を迎える。

 設立当初は、足の甲に『V字』の三角形のゴムを用いたもので、実用新案の特許を取得。それまではビニール製で足が蒸れてしまいやすかったシューズだったが、きちんと足を固定し、通気性が良くなったことで、子どもたちの成長に良いとされる同社の上履きが重用され、全国の学校へ普及したそうだ。

 1995年の阪神・淡路大震災のときは、長田区にあった同社の周囲がすべて焼けてしまったなか、建物自体は焼けずに済んだものの倒壊。ガレキの中からパソコンをすべて取り出し、そのときの注文データを全部復元して、なんとかその年の新入生の販売に間に合わせたという。

 2003年から高齢者向けにも靴を作っている同社。「子どもたちに対して培ってきたノウハウは、高齢者に対しても使えるんじゃないかということで、高齢者向けの靴の事業に参入しました」。2008年にはドイツでよく使用されている『コンフォートシューズ』と呼ばれる靴に注目。同社はインソールを調整することでその人の足に合わせた革靴を制作。女性向けが中心も、男性用も取り揃え、「gute wahl」(グーテヴァール)というブランドを展開している。

「女性の方を中心に、若い頃にハイヒールだったり、いろんな靴を履いてこられて、そのなかで外反母趾など、いろんな病気を持っていたりする方が、非常に多くいらっしゃる」と有吉さん。同社はそういった実情をくみ取り、足の長さが違う人に合わせて厚みを変えたり、足裏の痛む部分を柔らかい素材に変えるなど、多様に対応。取材中に有吉さんが取り出したサンプルには“O脚、膝・内側の痛み用”とメモ書きがされていた。

ラッキーベル株式会社の有吉譲治さん
ラッキーベル株式会社の有吉譲治さん

 また寄付活動も積極的に行う、ラッキーベル。「今、児童養護施設などで十分な環境が整っていない子どもたちにできることは何かと考えたとき、学校で使う上履きであったり、体育館シューズであったり、そういった我々が持っているものを使っていただくことで、すべての子ども達が平等に楽しく学校生活を送れるようにしたいなと思い、寄付活動をしています」と、意図を説明。そのうえで、「社会貢献するために作られた会社ということをこれからもずっと守っていきたい」と、60年にわたって守り継がれてきた理念を改めて強調していた。


※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2021年3月2日放送回より

◆『こうべしんきん三上公也の企業訪問』アーカイブ記事
◆『こうべしんきん三上公也の企業訪問』番組ブログ


『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2021年3月2日放送回 音声

「こうべしんきん三上公也の企業訪問」(『三上公也の朝は恋人』内) | ラジオ関西 | 2021/03/2/火 09:00-10:00

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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