宮城県の南部にあり、仙台市や名取市とも接している村田町(むらたまち)出身の30代の女性は、仕事で神戸に住むようになった。「関西・神戸でこうした慰霊の場があることに感銘を受けました。私も阪神・淡路大震災の被災地でもある神戸から、遠く離れた故郷の皆さんが、少しでも安らかな気持ちとなればと思い、祈りを捧げました」と目を潤ませた。
須磨寺の小池弘三(こいけ・こうさん)管長は、所用で出仕していた高野山を下る時に東日本大震災発生を知った。そして「心を寄せて、お互いが思いやる。同じ気持ち、同じ立場になるという仏教用語の『同時』の意味をかみしめたい。1月17日も阪神・淡路大震災の追悼法要を行っているが、2万人を越える方々が亡くなり、突然の悲しみに暮れた3月11日は、すべての自然災害で亡くなった方々を弔う日。これからも皆さんの心を寄せて、祈りを捧げたい」と話した。