合成着色料から天然由来の着色料へ 全国の食品加工メーカーを支える神戸の企業 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

合成着色料から天然由来の着色料へ 全国の食品加工メーカーを支える神戸の企業

LINEで送る

この記事の写真を見る(2枚)

 ラジオ関西の三上公也アナウンサーが、兵庫・神戸で活躍する企業やお店を訪ねる『こうべしんきん三上公也の企業訪問』(ラジオ関西)。3月16日の放送回では、神戸化成株式会社(本社:神戸市灘区新在家南町)を訪問し、常務取締役の村川武司さんに、同社の取り組みを聞いた。

神戸化成株式会社常務取締役の村川武司さん(右)と、ラジオ関西の三上公也アナウンサー(左)
神戸化成株式会社常務取締役の村川武司さん

 天然の着色料・添加物の製造・販売を行っている神戸化成。1981(昭和56)年に村川さんの祖父・村川公男さんが創業。当時は合成着色料が主流だったが、同社が注目したのは天然色素。「(祖父が)時代の変化を感じたのかもしれない」と村川さん。今では父・村川勝さんが社長を務め、その思いは代々引き継がれている。

 大手コンビニや外食チェーン店で加工食品に添加されている同社の商品は、天然色素(天然着色料)を使っており、アカキャベツ色素、アカダイコン色素、クチナシ色素と様々。「アカダイコン色素は紅しょうがの赤色に入っていたり、クチナシであればラーメンや中華麺などの黄色などに採用されています」(村川さん)。厚生労働省で定められた色素は植物の品目数で50種類ほど。「着色料には、加工食品に色のみを付与して匂いや味を変えないという定義がありますが、それとプラスで、見ておいしそうだったり、食欲をそそるのも大事な役割なのかなと思っています」と語る。キャベツなど特有の臭いを軽減するために同社の工場で加工し、臭いの少ない着色料製剤を全国の食品加工メーカーへと届けている。

 新しい天然色素について「食の安心安全の観点から新しい植物が(着色料として)認可されることはなかなかない」と話す村川さん。30年ほど前に決まった基準が今も運用されており、新しい着色料を世に出すというのは厳しいそうだ。しかし、天然色素のニーズは増えてきており、40年前は合成着色料が市場でおよそ200億円とほとんどを占めていたが、昨年の市場では合成着色料が90億円を切ったとのこと。徐々に天然色素が主流となりつつある。

 今後について「昨今トレンドであるDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでいます」という村川さん。新型コロナウイルス感染症対策で顧客と直接的な面談ができなくても、メールマガジンとホームページを通じて適切なコミュニケーションを図っている同社は、「お客様に情報提供することによって当社の信頼度を上げてていきたい。目指すべきゴールは“ファーストコールカンパニー”。何か困りごとがあったときに一番に問い合わせしていただける企業でありたいと思っています」と目標を掲げていた。

神戸化成株式会社常務取締役の村川武司さん(右)と、ラジオ関西の三上公也アナウンサー(左)
神戸化成株式会社常務取締役の村川武司さん(右)と、ラジオ関西の三上公也アナウンサー(左)


※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2021年3月16日放送回より

◆『こうべしんきん三上公也の企業訪問』アーカイブ記事
◆『こうべしんきん三上公也の企業訪問』番組ブログ


『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2021年3月16日放送回 音声

LINEで送る

「こうべしんきん三上公也の企業訪問」(『三上公也の朝は恋人』内) | ラジオ関西 | 2021/03/16/火 09:00-10:00

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

関連記事