空き家や農業の人手不足などの問題を抱える「里山」の人々。一方、里山体験してみたい、興味があるという「街中」の人々。双方の人々のつながりを作れば“Win-Win”の関係が築けるのでは? そんな発想から始まったのが、「ひょうご関係人口案内所」=「さとまちガイドラボ」という取り組みだ。
ラジオ番組『週明けクマチャンネル』(ラジオ関西)3月22日の放送では、「さとまちガイドラボ」事務局の平櫛さんと、兵庫県地域創生局の木元さんがゲストとして出演。第8回を迎えるこのコーナーでは、これまでの振り返りや、これからの目標について話を聞いた。
昨年10月、兵庫県朝来市上八代で行われた黒大豆枝豆の収穫体験について「自分で実際に収穫してわかる発見や、労働の喜び、皆で一緒に頑張る楽しさを知ることができた」と語るのは、番組パーソナリティーのクマガイタツロウ。このコーナーは早くも8回目を迎えたが、これまで「ホップの原料を里山で育てたい」「廃村をリノベーションしたい」といった様々なゲストが出演したことを振り返った。平櫛さんは「街だとできないこと、街中の人たちが『やりたい』と思ったことを、里山ならできる。そのニーズが、里山の課題解決につながる。ということをこのコーナーを通して発見しました」と明かしていた。
さらに、「さとまちガイドラボ」今年度の成果について木元さんは「関係人口(地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと)について学ぶ『創出拡大スクール』を計4回開催し、のべ579人の方が参加してくれました。さらに現在、35人がコーディネーターになるための試験を受け、最終選考を控えています。『さとまちガイドラボ』の登録者は442人、ラジオを聴いて登録してくれた方もいるようです」と、喜びのコメント。平櫛さんも「コロナ禍で活動制限されているなか、新しいことにチャレンジして良かった。里山と街中に生まれた絆、価値ある関わり、それらの感謝を早くお返ししたいとワクワクしています」と熱意を語る。
来年度の目標は「さとまちガイドラボ」の取り組みを全県展開することだそう。「多様な人材が活躍する社会を実現し、里山と街中が共同してイキイキと幸せに働ける未来を目標として掲げています。兵庫県の街中には、阪神・淡路大震災から復興のために誕生した市民セクターもありますので、最大限活用して地域再生につなげたいです」(木元さん)と、今後の発展への思いを述べた。
「さとまちガイドラボ」は、クマガイタツロウも登録している。ぜひ、あなたも里山を体験してみてはいかがだろうか?
【「さとまちガイドラボ」(ひょうご関係人口案内所)公式サイト】
「さとまちガイドラボ」2021年03月22日放送回 音声