《「2つの山口組抗争」公判》「間違いなく対立抗争」兵庫県警・関係者証言 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

《「2つの山口組抗争」公判》「間違いなく対立抗争」兵庫県警・捜査員が証言

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 神戸市で2019年、対立する特定抗争指定暴力団・神戸山口組系組長を包丁で刺傷させたとして、殺人未遂・銃刀法違反の罪に問われた六代目山口組系組員2人の公判が神戸地裁で開かれている。

 起訴状によると、組員2人は2019年4月18日未明、神戸市中央区の商店街で、神戸山口組系組長(67)の背中や尻を後ろから包丁で刺し、約1か月の重傷を負わせたとされる。

「2つの山口組」一連の抗争事件は、この事件が起点とされる。この年(2019年)11月の自動小銃による神戸山口組直系組長射殺事件に至るまで、殺人・殺人未遂事件が4件相次いだ。これらは組員による互いへの報復という、暴力団特有の対立抗争として位置付けられ、2020年1月に暴力団対策法に基づく特定抗争指定暴力団とする契機ともなった。

 2人の組員のうちA(58)は、3月17日の初公判で「殺意はなく、傷害事件にとどまる」と否認。B(53)は「(共犯者とされる組員Aが)包丁を持っていたことも、(組長を)襲うことも知らなかった」と述べ、弁護人は無罪を主張した。

 裁判では▼組員2人の「共謀」の有無、▼「殺意」の有無、▼組員らの個人的な恨みではなく、組織どうしの「抗争」かどうかが主な争点。

公判は『抗争か否か』『殺意の有無』など3つの争点が柱に(※代表撮影 2021年3月17日)
公判は『抗争か否か』『殺意の有無』など3つの争点が柱に(※代表撮影 2021年3月17日・初公判)

 3月19日の第2回公判では、これら3つの争点に沿った証人尋問が行われた。証人の1人、兵庫県警・暴力団対策課の男性警部は警察庁にも出向、「2つの山口組」をはじめ、全国の暴力団が関わった事件の把握と分析に携わった。

 その経験を踏まえ、「2015年8月の山口組分裂後、事務所への車両突入を経て刃物の使用や拳銃発砲とエスカレートした。これらは十分予想されていた。2016年3月には警察庁が『対立抗争状態』と認定して、集中取締りを展開している。こうしたなか起きた事件、個人のトラブルではなく暴力団特有の『組織と組織の対立』という図式は顕著だった」と述べた。

 そして「事件が起きた年(2019年)の10月に、多大な影響力を持つ六代目山口組のナンバー2が出所するまでに、何らかの手柄を挙げようと、対立する神戸山口組を攻撃する思惑があった」とも指摘した。

 今回審理されている事件について、兵庫県警は突発的なものではなく、その約2か月半前(2019年2月7日)に起きた六代目山口組系組長の自宅玄関(大阪市生野区)への軽トラック突入した建造物損壊事件が伏線にあったとみている。

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