紙で作る精密模型の船がずらり　神戸海洋博物館で企画展示

2021/03/28

　紙で作る精密模型の船を展示する「第7回ザ・コンパス作品展私の好きな船」が神戸海洋博物館の1階企画コーナーで、4月17日（土）まで開催中だ。

「ザ・コンパス」とは、船好きが集まり、1986（昭和61）年に結成された船舶模型制作同好会。コンパスは羅針盤のことで、航海の方向を示す重要な計器。この会の活動を通じて、会員が豊かで充実した人生を楽しまれることを願い名付けられた。完成した船舶模型は博物館、記念館などに贈呈し、その数は500隻を超えている。

　今回の企画展では、ザ・コンパス会員が制作する船舶模型のなかでも、得意とする船や、今までに記憶に残っている船、また実際に乗船した船など、会員それぞれが特に気持ちを込めて制作した「私の好きな船」の作品を出展している。

　船の展示と一緒に、船についての豆知識をパネルで紹介するコーナーや、制作する様子を写真で展示するコーナーもある。

　35年前からザ・コンパス会員の賀村太一さんは「巡視船そうや PLH-01」の模型を制作・展示している。実際に船を見たことはなく、船自体の図面やインターネットで画像を見て制作したという、賀村さん。わからないところは想像を働かせ、できるだけ細かく再現したそうだ。「この船ができた年が昭和53年で、この年に結婚した。そしてこの船は今でも現役で働いているので、気になっている」とうれしそうに語る。