《JR福知山線脱線事故16年》負傷者との対話 「オンラインではできないこと・オンラインでもできること」三井ハルコさん | ラジトピ ラジオ関西トピックス

《JR福知山線脱線事故16年》負傷者との対話 「オンラインではできないこと・オンラインでもできること」三井ハルコさん

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 乗客106人が亡くなり、562人が重軽傷を負ったJR福知山線脱線事故は25日、事故から16年を迎えた。事故で、当時大学生だった次女が重傷を負ったNPO法人理事長・三井ハルコさん(兵庫県川西市)がラジオ関西の取材に「コロナ禍での負傷者への“寄り添い”・“対話”」の重要性を語った。

事故で次女が重傷を負った三井ハルコさん「負傷者と家族の会」対話重ねて
事故で次女が重傷を負った三井ハルコさん「負傷者と家族の会」対話重ねて

 三井さんをはじめ、事故の負傷者と家族らの有志は、事故から約2か月経った2005年6月、負傷者らが思いを話し、共有する「語りあい、分かちあいのつどい」をスタートさせた。

「JR福知山線事故・負傷者と家族等の会」2021年4月までに127回を数えた<川西市内>
「JR福知山線事故・負傷者と家族等の会」2021年4月までに127回を数えた<川西市内>

 そして事故の2年後、2007年7月から「補償交渉を考える勉強会」を開催。その後、補償(賠償)交渉などが個別では対処しきれなくなったため2008年2月に「JR福知山線事故・負傷者と家族等の会」を設立した。また負傷者やその家族らの「空色の会」も生まれた。メンバーは毎年、事故を伝える空色の栞を作るなど、発信を続ける。毎月1回集う会は、まもなく130回を数える。

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 新型コロナウイルスの「パンデミック(爆発的感染拡大)」は100年に1度とも。世界中で生きている人々にとって、本当に辛く大変な日々が続く。改めて「命を守る」大切さが問われた。そしてコロナ禍での”新しい生活様式”らしきものが何となく見えてきたときに、その中でできることは何かを模索するようになった。集う場も部屋の定員を定員を半数にしたり、マスクをしたままソーシャルディスタンスを保って話し合う……皆さんも同じかと思う。どんな状況であっても、考えて行動すればできることは沢山あると思う。そう考えてコロナ禍を過ごしている。

国土交通省・被害者支援室との意見交換会 これからの被害者支援のあり方を問い続ける<2020年11月 川西市内>
国土交通省・被害者支援室との意見交換会 これからの被害者支援のあり方を問い続ける<2020年11月 川西市内>

 オンラインやリモートが急激に進んだ。その中での新たな発見は3つ。「オンラインだからできること」「オンラインでもできること」……でも「オンラインではできないこと」もある。私たちの活動は毎月1回、何気ない話をしてるだけなのかも知れないが、これを重ねていることの意味はある。

「オンラインではできないこと」。これは会うに他ならない。オンライン画面上では計り知れない、とてつもなく大きな情報量が個人にはある。ほかにも雰囲気とか、第六感的なものを感じることができる。負傷者は、ちょっとしたきっかけで落ち込むこともあれば、元気になることもある。ひんぱんに、長時間でなくてもいい。この場を持ち続けることが重要。

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