政府は7日午後、総理大臣官邸で対策本部会議を開き、兵庫・大阪・京都・東京の4都府県の緊急事態宣言をさらに20日間延長し、期限を5月31日まで延長することを決定した。また、愛知県と福岡県を5月12日から対象地域に加える。
これに先立ち、6日に宣言期間の延長を国に要請していた兵庫県では、井戸敏三知事が7日、「感染者の絶対数をどうしても減らさねばならず、医療のひっ迫が解消するまでは(緊急事態宣言を)続けざるを得ない」と会見で述べ、県民に理解を求めた。
兵庫県では4月25日からの宣言下で、飲食店などに対し▼酒類またはカラオケ設備を提供する場合は休業▼いずれも提供しない場合は午後8時までの営業時間短縮を要請してきたが、さらに▼「酒類の持ち込み禁止」要請を追加した。酒屋やコンビニ、スーパーなどの酒類を小売りする店舗には、店先や路上で客が飲酒しないよう、ポスターの掲示や呼びかけによる啓発を求める。県職員や警察官による見回りも行う。
■兵庫独自の要請~大型商業施設は土日休業・平日午後7時まで 大阪は休業要請継続
床面積が1,000平方メートルを超える大型の商業施設などに対しては原則、休業を要請してきたが、平日に限り要件を緩和する(土日は休業を要請)。国の対処方針では午後8時までの時短営業を求めるが、兵庫県では独自に1時間短縮し、営業時間を午後7時までとするよう働きかける(生活必需品の売り場などは午後8時までの時短要請)。一方、大阪府は曜日を問わず休業要請を継続し、対応に差が出る。井戸知事は「大阪府からの人の流入はないとは言わないが、可能性は低いと考えた。一般的な人の流れは抑制できる」と説明した。その他、原則無観客としていたイベントなどには観客を入れて開催できることになる。
県民のいわゆる「自粛疲れ」が懸念されるが、井戸知事は「出口を議論するような状況ではないのではないか。さらに延長されたという、厳しい状況を認識していただきたい」と、解除基準などについては明言を避けた。