兵庫で医療提供体制のひっ迫が続いている。県内で入院の必要がありながら入院できない患者は、10日午前0時時点で1,400人以上にのぼり、医療機関との入院調整や患者の健康状態の確認を行う保健所では、保健師らの長時間勤務が常態化している。
こうした状況を改善するため、県は厚生労働省を通じて他の都道府県に保健師の派遣を要請、これに応じた鳥取県や高知県、福井県などから保健師計12人が県内4市町に派遣されることになった。神戸市や西宮市では10日から、患者の健康観察などの業務にあたっている。
神戸市では、2021年4月1日時点で246人の保健師が正規職員として働いているが、2022年4月までに保健師を50人程度増やし、300人規模まで拡張する予定。また、10日午前に開かれた全国知事会のウェブ会議で、 宮城県の村井嘉浩知事が同県の職員を兵庫県に派遣する考えを表明。全国知事会は、医療がひっ迫する地域に対し、保健師や看護師の派遣を依頼している。