兵庫県の井戸敏三知事は11日、ラジオ関西の生番組に出演、この日で期限を迎え、12日から31日まで延長されることになった緊急事態宣言について、「いくら医療体制を強化しても、今の感染が続けば対応しきれない。県民のみなさんには感染しない、させない取り組みの徹底をお願いしたい」と呼びかけた。
![ラジオ関西の生番組に出演した井戸敏三兵庫県知事(2021年5月11日)](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2021/05/%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA%E9%96%A2%E8%A5%BF%E3%81%AE%E7%94%9F%E7%95%AA%E7%B5%84%E3%81%AB%E5%87%BA%E6%BC%94%E3%81%97%E3%81%9F%E4%BA%95%E6%88%B8%E6%95%8F%E4%B8%89%E5%85%B5%E5%BA%AB%E7%9C%8C%E7%9F%A5%E4%BA%8B5%E6%9C%8811%E6%97%A5-1024x768.jpg)
猛威を振るう変異株。その特徴について、井戸知事は「従来型より症状の進行が速い」ことと、「感染力が強い」ことを挙げた。県内の感染経路は家庭が63.4%、職場や学校が17.8%。クラスターが10.4%。「ひとたび家庭にウイルスを持ち込むと、子どもも含め、家族がかかってしまう。それだけ感染力が強い。では、誰が、どこで感染し、ウイルスを持ち込んだのか。一番可能性が高いのが食事の場。なぜならマスクをはずすから。だから食事の場に注意をしてほしいとお願いしている」と述べた。
ひっ迫する医療体制については「本県も病床を1030床まで拡充し、ホテルなどの療養施設も1500床までめどをつけた。しかし、毎日500人前後の患者が発生したら一週間で対応できなくなってしまう」と現状の厳しさを訴えた。
延長されることになった緊急事態宣言。県は独自に床面積1,000平方メートル超の多数利用施設に土日の休業を要請する。「よく人の流れを止めるといわれるが、人の流れが感染の原因ではない。しかし、人の流れが契機となって、いろいろな会合が生まれる。会食の機会や、人が密になる機会が増え、感染のリスクが高まる。直接的ではないが、特に土日には人の流れを止めることの間接的な効果が大きい」と理解を求めた。