『発酵職人』が営む神戸のパン工房「『発酵』から生まれる味や風味を大事にしたい」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

『発酵職人』が営む神戸のパン工房「『発酵』から生まれる味や風味を大事にしたい」

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 神戸市営地下鉄海岸線「和田岬」駅より徒歩8分。ノエビアスタジアム神戸にほど近い、笠松商店街の中にあるパン工房『MAISON MURATA』(兵庫県神戸市兵庫区小松通)。人気のバケットやクロワッサンをはじめ、豊富な種類のパンを取り揃えている。そのなかでも、『アルビオレ』というパンは、天然酵母を使用し、断面にはごつごつとした気泡が特徴的だ。そのパン好きには注目の逸品に代表されるように、同店はパン作りにおいて『発酵』に強いこだわりを持つ。

『発酵職人』、そう名乗るのは、店主の村田圭吾さん。「今のパン職人のなかには、添加物を使ったりだとか、『発酵』にそこまで重きをおいてない方もいらっしゃるかもしれませんが、私は『発酵』から生まれる味や風味を大事にしたい。なので、『発酵職人』と名乗っています」。

 同店では主に天然酵母を使ってパン作りを行う。作り方によっては、酸っぱく、あまりおいしくないパンができあがってしまう、難易度が高い工程だ。それでも、「職人として、技術者として、(天然酵母を)安定させて、お客様に食べていただく。私の生活の一部に発酵がある感じです」と、パン本来の魅力を追求するために、苦労は惜しまない。

 本場のパンを学ぶためにフランスで修業した。当時21歳の村田さんは、大使館の駐在員から「あんパンを作ってほしい」と頼まれたことがあったが、いざ作ってみると、うまく作れず、むしろ、「まずくなってしまった」。その経験が、今の道に至る。「6年くらいパン作りをやってきて、あんパンぐらい作れるだろうと思っていたのに、作れなかったんですよ。あまりに悔しくて、発酵というものをちゃんと勉強したいと思ったんです」。

 約5年の修業の末、帰国後は「自分ができることから始めようということで、パン教室を始めました」。本場で培ったノウハウをいかした教室は好評で、生徒の数は400人ほどにも達した。2015年には念願のパン屋を開設。「けっこう“マグロっぽく”って、走っていないと安心できないんです」と、はにかむ村田さん。挑戦にはどん欲だ。

 パンは「作らないと学べない」と語る村田さん。「目標の1つは、スタッフに技術をどんどん継承していくこと。今でいえば添加物を使わなくても労働時間を短くする技術が存在したりして、そういうものをどんどん普及させていきたい。最終的には自分のスタッフが独立して、また継承していってほしいという願いがあります」と、『発酵職人』伝承へ、強い意欲をみせていた。

※ラジオ関西「こうべしんきん三上公也の企業訪問」2021年6月1日放送回より


※『MAISON MURATA』店頭でパンを購入の際、「ラジオ関西の放送を聴いたよ」という方には、ラスクをプレゼント。(2021年6月末日まで)

◆BOULANGERIE『MAISON MURATA』
兵庫県神戸市兵庫区小松通2-3-14
営業日 火曜・木曜・金曜・土曜(7:15~17:30)/日曜(7:15~14:00)
定休日 月曜・水曜
【公式サイト】
【公式Facebook】


【放送音声】

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三上公也の朝は恋人 (3) | ラジオ関西 | 2021/06/01/火 09:00-10:00

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