「日本最古の私鉄」 南海本線 前編(なんば〜岸和田) 見どころ紹介~鉄アナ・羽川英樹「行ってきました!」vol.36 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「日本最古の私鉄」 南海本線 前編(なんば〜岸和田) 見どころ紹介~鉄アナ・羽川英樹「行ってきました!」vol.36

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 大阪ミナミの玄関口・難波を起点とする南海電車。1885(明治18)年に難波~大和川間で開業した日本最古の私鉄なんです。高島屋も入る難波駅ビル(南海ビルディング)は1932(昭和7)年に近鉄・宇治山田駅や東武・浅草駅を手掛けた久野節(くの・みさお)の設計で作られたもの。難波駅は1~4番線が高野線、5~8番線が南海本線、そして9番線は関空特急ラピート乗り場となっています。本線は終点・和歌山市まで64.2kmと距離が長いので、今回は中間地点の岸和田までをご紹介します。

「なんば(難波)」を出るとすぐ右手には商業施設・なんばパークスがひろがりますが、ここはかつての南海ホークスの本拠地・大阪球場があったところ。昭和30年代は鶴岡一人監督のもと、杉浦忠・野村克也に広瀬叔功・穴吹義雄・ジョー・スタンカがいて強かったし、よく応援に行ったものです。

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 なんばからしばらくは左側2線が高野線、右側2線が本線と方向別複々線となります。途中「今宮戎」「萩の茶屋」は高野線にしかホームが設置されておらず、本線側はこの2駅を全列車通過します。ゆえに南海では鈍行列車の種別を高野線は<各停>、本線は<普通>と使い分けているんです。

 JR大阪環状線と接続し、新世界の玄関口となっている「新今宮」、大阪メトロ堺筋線と接続する「天下茶屋」を過ぎ、「岸里玉出」の手前で高野線と別れを告げます。大阪一の初詣客で賑わう「住吉大社」、車両基地のある「住之江」を越えると大和川を渡って堺市に入ります。

「堺」は街のにぎわいをずっと高野線の「堺東」にとられていましたが、今は整備開発が行われ臨海工業地帯へのバスの拠点となっています。街中にある「ちく満」(ちくま)は創業300年を超える老舗の蕎麦屋。せいろ蒸しのそばは独特の食感で、濃い目のつゆは卵でときます。

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「浜寺公園」には1907(明治40)年築の旧駅舎がしっかり保存されています。設計はあの東京駅も手掛けた辰野金吾(たつの・きんご)で、柱や梁をおしゃれに表面に出したハーフティンバー様式の味わいある駅舎です。海側に少し歩けば恵比須町とを結ぶ阪堺電車の終点・浜寺公園前とも連絡。かつて東洋一の海水浴場といわれた浜寺公園は、美しい松林が今も海沿いに広がっています。

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 かつて海水浴場と大型旅館があった「羽衣」。邸宅街が広がります。ここで高師浜線が分岐しますが、現在は高架工事のため代行バスが運転されています。またJR阪和線の鳳との一駅を結ぶ東羽衣駅とも接続しています。「羽衣」から次の「高石」にかけて右手に臨海工業地帯が見えてきますが、このあたりの工場夜景が絶景なんです。


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羽川英樹ハッスル! (1) | ラジオ関西 | 2021/07/01/木 10:00-11:00

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