肉を追求 コロナ前からの思いを多角的経営に 目標は「インターナショナル肉屋」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

肉を追求 コロナ前からの思いを多角的経営に 目標は「インターナショナル肉屋」

LINEで送る

この記事の写真を見る(7枚)

「コロナ前からずっと思っていたことだが、飲食店は、そこで待って、来てもらう商売なので、もしお客さんが来なくなったら怖いなと思っていた」

 そう述べるのは、肉を専門にレストラン事業やネット通販事業を展開する、株式会社グローイングコンセプション(本社:神戸市中央区花隈町)の代表取締役、井上直哉さん。

 現在、同社は「神戸牛炉釜ステーキ専門店 神戸炉釜工房」や「神戸あぶり牧場」、「グリルド神戸」などのレストラン事業だけでなく、神戸牛に特化したEC小売サイト「神戸ぐりる工房」を運営するEC事業、焼肉店専門のコンサルティングを行うコンサルティング事業、さらには和牛輸出事業・セリ代行事業を行うなど、肉を追求しながら多角的な経営を行っている。

神戸牛炉釜ステーキ専門店 神戸炉釜工房」(神戸市中央区)など5店舗を兵庫・大阪で展開。仕入れ力を活かしたメニューが強み。
大阪で3店舗展開する「神戸あぶり牧場」では仕入れ力を生かして神戸牛と黒毛和牛をリーズナブルな価格て提供。写真はランチコース(税込み2500円)

 コロナ禍では、経営する飲食店の一部休業、ならびに営業時間短縮を余儀なくされたが、一方でネット通販を主とするEC事業は好調と、経営を下支えしている。「年商で、前年比250パーセント増くらいの勢い。一時的なものかと思ったが、それが落ちていない」。“おうち時間”の増加で、個人で和牛やブランド牛を買い求める傾向も強くなっているようだ。

ECサイト「神戸ぐりる工房」 神戸牛のA5等級にこだわった品ぞろえで、コロナ禍で「内食需要」が高まる中注目を集める

 そのEC小売サイト「神戸ぐりる工房」にもこだわりがあるという。「神戸牛はそれだけでもすごくおいしいものだが、ワインや日本酒と似ていて、作られている生産者によって味が変わるもの。自分が昔からいろいろなお肉を食べてきたが、すごくおいしいと思える生産者の数は限られてきた。そういった生産者のお肉だけを販売しているサイト。自社でもセリの権利を持っているので、いいお肉を生産者と協力しながら買い、顧客へいい状態で届けている」と、井上さんは胸を張る。

神戸ぐりる工房の商品は、本社工房で肉のプロが丁寧に切り分ける

「コロナは、ある意味大変な状況だが、会社としてはすごく変わることができる、1つの大きなきっかけ」だという井上さん。これからの目標は、『インターナショナル肉屋』。「日本の和牛はすごく素晴らしい、それを海外の人にも知ってもらいたい」。

株式会社グローイングコンセプションの代表取締役・井上直哉さん。「飲食店をやっていたはずなのに、いつの間にか貿易会社になった感じ」と笑みも

※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2021年8月3日放送回より


【放送音声】

LINEで送る

関連記事