JR西日本は、2022年3月期の連結純損益(最終的なもうけを示すもの) の予想を当初の30億円の黒字から815億~1165億円の赤字に転落すると下方修正した。 初の2年連続赤字となる見込み。
新型コロナウイルス感染拡大が収束せず、主力の山陽新幹線などの旅客が当初想定より減るため。7月30日の公表いよると、2021年3月期は2332億円の赤字で、2年連続の赤字となる見通し。こうしたことから、京阪神を中心とした管内の路線の昼間帯で10月2日から、平日36本、土曜・休日60本を減便すると発表した。大幅なダイヤ改正は春が通例で、秋の実施は2006年以来15年ぶり。来春も全線・全時間帯を対象に見直す。
コロナ禍の影響で▼利用者が減った区間▼以前から少なかった区間▼乗車率が2割程度にとどまっている区間が対象(全体の運行本数の1%程度)。
主な減便【東海道線】京都―高槻間の午前10時~午後1時台と3時台の普通電車16本 【山陽線】須磨―西明石間の午前10・11時台の普通電車8本について、土曜・休日のみ減便。
他の区間は平日の一部時間帯も対象となる。北陸線は長浜―米原間の新快速電車10本を、山陽線と赤穂線は姫路―上郡間などの新快速や普通電車18本の運行を取りやめる。関西線も加茂―奈良間の大和路快速8本を減便する。
主要ターミナルとなる三ノ宮、大阪、京都駅では2021年4月、その2年前の2019年4月との比較で、平日昼間の利用者が37%減った。減便をめぐっては、近畿2府4県などでつくる関西広域連合が7月、地元自治体への説明や利便性確保などを求める要望書を提出している。