日本一短い?ローカル私鉄「紀州鉄道」 わずか8分・180円のノスタルジックなミニ鉄道旅 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

日本一短い?ローカル私鉄「紀州鉄道」 わずか8分・180円のノスタルジックなミニ鉄道旅

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◆鉄アナ・羽川英樹「行ってきました!」vol.47

 和歌山県御坊市を走る「紀州鉄道」は営業距離わずか2.7km。「日本一短い私鉄」といわれていますが、実は距離だけなら千葉県の成田空港の東側を走る芝山鉄道(東成田~芝山千代田)が一番短く、2.2kmなんです。ただここは第3セクターで全列車が京成電鉄に乗り入れているため、単独路線の私鉄としては紀州鉄道が日本一短いということになります。

 始発駅の「御坊」はJRきのくに線・御坊駅の0番線に同居。ここから1両の気動車に乗って8分のミニ列車旅が始まります。

 御坊駅は市街地から離れた北の端にあり、紀州鉄道はJRの乗り換え客を御坊市の中心地に運ぶ役割を担っています。保有車両2両はいずれも信楽高原鉄道から無償譲渡されもの。列車はディーゼル音を響かせながら、田園風景の中を今は珍しい第4種踏切(警報機も遮断機もない踏切)を数多く横切っていきます。

 ひとつ目の駅「学門」には中高一貫の県立日高高校と付属中学があります。この高校はスーパーグローバルハイスクールに指定されており、学門駅の切符や入場券は受験生に大人気。ちなみに自民党の重鎮・二階俊博氏もこの高校の出身なんです。

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 次は御坊市の中心地・「紀伊御坊」。ここに事務所と車庫があり、35年間走り続けた名車キハ603も動態保存されています。

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 今回は平日午後に乗車したんですが、なんと乗客は私だけ。これで経営は大丈夫なのかと心配になりますが、実は紀州鉄道の本業は不動産やホテル経営で、本社は東京にあります。つまり鉄道は企業の信用をより高めるためで、赤字が出ても本業からの補填でなんとかやっていけるそうです。

 1972年までは御坊臨港鉄道と名乗っていた紀州鉄道。最高時速40kmでのんびりと御坊市内を走り抜けます。そのあと簡素なしつらえの「市役所前」に停まって、次がもう終点の「西御坊」。超レトロな駅舎は1932(昭和7)年開業時の面影を随所にとどめています。ここはかつて西本願寺・日高別院の寺内町として賑わったところで、古い街並みが今もしっかり残っており秋の散策にぴったりです。


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羽川英樹ハッスル! (1) | ラジオ関西 | 2021/09/16/木 10:00-11:00

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