“ただのリスナー”37歳の普通のサラリーマンが「ラジオのフェス」を主催する理由 「夢はサマソニの規模で」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

“ただのリスナー”37歳の普通のサラリーマンが「ラジオのフェス」を主催する理由 「夢はサマソニの規模で」

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 私生活の多くの時間でラジオ番組を聴いて過ごしているという、会社員の岩井葉介さん、37歳。ラジオとは全く関係のない業界で働く「普通のサラリーマン」だ。自身でも“ただのリスナー”と語る岩井さんだが、ラジオ番組を表彰する「プラネット賞」やラジオリスナーのためのイベント『ラジオリスナーフェス』を自ら企画・運営するなど、“ただのリスナー”とは思えない行動力で、ユニークな取り組みを続けている。岩井さんにラジオ歴やイベント企画の経緯について詳しく聞く。

岩井葉介さんのTwitterアカウント(@Yosuke_Iwai)から

 岩井さんがラジオを聴くようになったのは、小学校5年生のころから。レンタルCD店すらない当時、最新の音楽を求めて、ラジカセを使って番組を聴いていたのだという。

「うちは就寝時間が早い家庭だったので、20時(午後8時)くらいには布団に入っていたんですよ。そうすると夜のおもしろいテレビが観られないので、布団の中でラジオを聴いている、みたいな状況でした。ただ、当時は『毎週聴く』っていう習慣はなかったですね。カセットに録った番組を何回も聴き直していました」

 そして、19歳ごろになって毎週ラジオ番組を聴く習慣ができた岩井さん。なかでも『ゆずのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)を楽しんで聴いていたそうで、急激にゆずが売れ始めたときのことは今でも鮮明に覚えているという。ほかにもお笑い芸人がパーソナリティーを務める深夜ラジオなどを多く聴くようになった。

 2016年、さらに「ラジオ沼」にはまることになる。インターネットでラジオが聴けるサービス「radiko」にタイムフリー機能が実装。過去1週間以内に放送された番組を、後から聴くことが可能になり、リアルタイムですべての番組を追いかける必要がなくなったのだ。

「深夜番組も全部聴けるようになってしまって(笑)。通勤時間はずっとラジオ。往復で2時間半くらいあるので、1本まるっと聴けるんですよ。家に帰っても、ラジオを聴きながらご飯を食べたり、お風呂に入ったり、ゲームをしたり……あいている時間はずっと聴いていますね」

 そんなラジオ漬けの日々を送る岩井さんが、昨年立ち上げたのが『プラネット賞』。ラジオリスナーが選ぶラジオ賞で、毎月、ホームページ上に設置された投稿フォームからリスナーが「強烈なインパクトを残した番組」を推薦し、票の集まった番組を表彰するのだという。

「『放送文化に貢献していない番組のことも表彰したい』と思ったんです。『ギャラクシー賞』という賞がありますが、趣旨は『日本の放送文化の質的向上』。僕は『めちゃくちゃバカらしかった』とか『面白かった』とか、そういう番組も表彰したいな、と思ったんですよ(笑)」

 きっかけとなったのは、「さらば青春の光」のラジオ番組。東ブクロと関係を持った女性が出演するなど、放送文化の質的向上とは逆行する内容ではあるが、ユニークな企画を展開し多くの熱狂的なファンに愛されている。そのような番組を表彰したいと思って『プラネット賞』を企画したのだという。


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