神戸が生んだ偉大な作曲家・大澤壽人の世界を後世に「神戸からボストン・パリへ~天才作曲家の足跡」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

神戸が生んだ偉大な作曲家・大澤壽人の世界を後世に「神戸からボストン・パリへ~天才作曲家の足跡」

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大澤壽人が使用したタクト(指揮棒)
大澤壽人が使用したタクト(指揮棒)

■斬新さと懐かしさに惹かれて…ピアニスト・土井 緑さん

土井緑さん<2020年10月29日 ザ・フェニックスホール>
土井緑さん<2020年10月29日 ザ・フェニックスホール>

 ピアニストで大阪音楽大学教授の土井 緑さんは、自らのピアノリサイタルで「パリで煌めく作曲家達」として、フランス印象派と大澤作品を中心に取り上げ、2021年には7シーズン目に入った。来る10月28日、大澤の命日にザ・フェニックスホール(大阪・西天満)で開かれるリサイタルには大澤作品のうち、ピアノ独奏曲「ウッドブロックス」、「丁丑春三題(ていちゅうはるさんだい)」よりⅠ.春宵紅梅、Ⅲ.春律醉心をセレクトした。

大澤壽人「小デッサン集」を演奏する土井緑さん<2020年10月29日 ザ・フェニックスホール>
大澤壽人「小デッサン集」を演奏する土井緑さん<2020年10月29日 ザ・フェニックスホール>

「大澤作品はラヴェル(フランス)の楽曲と同じ、鍵盤の隅から隅まで使う音域の広さが、当時としては斬新で先駆的なところ。一方で曲想が、どこか『和』の懐かしさを感じさせるところもあり、クリエイティブな側面だと思う。大澤の再評価は正直嬉しいし、この流れに加われる喜びを感じている」と話す。パリでの華やかな留学生活の印象が強い大澤だが、20世紀に入り台頭したシェーンベルク(オーストリア)やバルトーク(ハンガリー)の影響も受けているようにも感じられ、今回のリサイタルはバルトークをメインに取り上げ、新たな共通点を見出したいという。

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◆「大澤壽人 神戸からボストン・パリへ 1930-1953」展 世界への飛翔 ― 天才作曲家の足跡

「大澤壽人・仏日交響音楽会」(1935年・昭和15年11月)が開催されたパリの3大コンサートホールの1つ「サル・ガヴォ―」をバックに撮影スポットも(実寸大の大澤と妻で元宝塚歌劇団の月瀬梅香)
「大澤壽人・仏日交響音楽会」(1935年・昭和15年11月)が開催されたパリの3大コンサートホールの1つ「サル・ガヴォ―」をバックに撮影スポットも(実寸大の大澤と妻で元宝塚歌劇団の月瀬梅香)
「大澤壽人はわが師・バーンスタインと共通点も多い」と話す指揮者・佐渡裕さん(兵庫県立芸術文化センター・芸術監督)も来訪、自身が執筆したパネルにサインも
「大澤壽人はわが師・バーンスタインと共通点も多い」と話す指揮者・佐渡裕さん(兵庫県立芸術文化センター・芸術監督)も来訪、自身が執筆したパネルにサインも

【開催期間・会館時間】2021年12月12日(日)までの土曜・日曜・祝日 10:00~17:00(入館は16:30まで)
【会場】民音音楽博物館 西日本館(神戸市中央区浜辺通6-3-16 関西国際文化センター3F)
【入場料】無料
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、引き続きマスク着用などのご協力をお願いいたします。


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