南アフリカで初めて確認された、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染者が国内でも相次いで確認されている。こうした中、兵庫県は1日、県内在住の1人が国内で初めて「オミクロン株」への感染が確認された男性と同じ飛行機に乗っていたと発表した。1日午後の時点で症状はなく、入院・宿泊療養に向け調整中という。
濃厚接触者となった人の国籍や性別、年代や詳細な居住地は非公表。
飛行機内では通常、感染者が座っていた席の列と前後2列の計5列分の乗客は濃厚接触の疑いがあると判断されるが、厚生労働省が今回特別に、乗っていた70人全員を濃厚接触者とする対応をとったため、この人物が該当した。
■成田空港から自家用車で兵庫入り 1日現在は無症状
この人物は出国前に現地で受けたPCR検査で陰性となったあと、28日に成田空港に到着。検疫所で受けたPCR検査は陰性だったが、30日夕方、県に「1例目の感染者と同じ飛行機に乗っていたため、濃厚接触者に該当する」と連絡が入ったという。公共交通機関は使わず、自家用車で県内に入り、1日現在は自宅で待機。1日に受けたPCR検査でも無症状といい、今後も2日に1度、PCR検査を行う。
斎藤元彦知事は、「オミクロン株はまだ実態がわかっていないが、基本的な感染対策が重要。県民は過度に反応せず、冷静に対応してほしい。今後も積極的にゲノム解析をし、変異株の早期発見に努めたい」と話した。