——「コンビを組んで良かった」と思えたタイミングはいつでしたか?
【東ブクロ】コンビを組んで最初の舞台が『キングオブコント』の1回戦やったんですよ。落ちたんですけど、そのネタの1個目のボケでまぁまぁウケて。そのとき「組んで良かったな」と思いましたね。「あ、ウケるんや」と。そのときの「やっていけるかもしれないな」っていう感覚を覚えてます。それまでやってきた笑いを超えた感じがあったんで。
——初舞台でそう思えたんですか。かなり序盤ですね。
【東ブクロ】そうですね(笑)。その後結成3か月くらいで『NHK上方漫才コンテスト』に受かって、そんときに親にも納得してもらえるかなと思えました。当時は「辞めろ辞めろ」だったんで……。テレビの賞レースで残れたのも、大きかったですね。
——結成してすぐ、結果が出始めたんですね。
【東ブクロ】あんときはもう、調子に乗りまくってたと思いますよ(笑)。だって、『ABC新人お笑いグランプリ』とか『NHK新人演芸大賞』とか、次々と通っていくんですよ。賞レースに出たら、ある程度いくやん、みたいな。手応えはだいぶ早い段階でつかめていたと思いますね。ただ、賞レース通るのに仕事が増えへんっていうのが、自分らの不満やったんですよ。
◆森田ほどネタにストイックな芸人はなかなかいない
——スキャンダルがあっても東ブクロさんを見放さない理由として、森田さんが「こんなに面白い素材はなかなかいない」と答えているインタビューを読みました。このアンサーというか、東ブクロさんから見た森田さんの魅力ってなんでしょう?
【東ブクロ】あ~、そうやなぁ……「ない」としときましょうか(笑)。なんでしょう、難しいですね。まぁここまで来ることができたのは、あいつの“ストイックさ”があったからでしょうね。ネタを完全な状態にするために、ギリギリまで粘るんですよ。そこまでやる芸人さんはなかなかいないんじゃないかと思いますね。
——簡単には、ネタに満足しないんですね。