「将太の無念、必ず晴らす 妥協せずに…」神戸・男子高校生殺害事件 元少年起訴に父は誓う | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「将太の無念、必ず晴らす 妥協せずに…」神戸・男子高校生殺害事件 元少年起訴に父は誓う

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「私たちの気持ちは、将来・夢・幸せをすべて奪われた息子の無念を晴らすために、一歩も、1ミリも引くわけにはいかない。妥協もしないで頑張らなければならない」。

 神戸市北区で2010年10月、堤将太さん(当時16・ 高校2年)が刺殺された事件で、神戸地検は28日、2021年8月に殺人容疑で逮捕、送検された男(28・事件当時17歳)について、殺人罪で起訴した。これを受け、将太さんの父親・敏さんが、遺族代理人弁護士らとともに神戸市内で会見し、今後始まる刑事裁判での真相解明を訴えた。

会見する堤将太さんの父親・敏さん<2022年1月28日・午後>
会見する堤将太さんの父親・敏さん<2022年1月28日・午後>

 起訴状などによると、男は2010年10月4日午後10時45分ごろ、神戸市北区筑紫が丘の歩道上などで、堤さんの上半身などを折り畳み式ナイフ(刃体の長さ約7.95㎝)で複数回突き刺すなどし、近くの横断歩道上で失血死させたとされる。神戸地検は認否を明らかにしていない。 なお銃刀法違反罪については公訴時効(刃物の携帯・3年)が成立している。

■神戸地検「万全期して立証努める」

神戸地検(神戸市中央区)
神戸地検(神戸市中央区)

 神戸地検は男の精神状態などを調べるため2021年8月20日から約5か月間、鑑定留置を実施。山下裕之次席検事は「鑑定結果のみならず、供述や物証などすべての証拠に基づき刑事責任能力はあると判断した」と説明した。

 山下次席は事件発生時、岡山地検の次席検事だった。ラジオ関西の取材に「被害者は高校生。センセーショナルだった。隣接する県で起きた事件だったため、犯人が逃げこんでくる可能性が高く、当時は警察とも連携して警戒態勢を取っていた。すぐに解決するのでは思っていたが、ここまで長期化するとは」と振り返る。そして「捜査機関にとってひとつの区切りを迎えた。今後始まる公判も万全を期して立証に努めたい」と述べた。

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 鑑定留置は1度の延長を経て1月24日に終了、28日の勾留満了に伴い、起訴という処分が下されるまでの4日間、敏さんは眠れなかった。 「罪名は、起訴内容は、殺意はなかったと供述していたら、そもそも本当に起訴されるのか…」。
 敏さんは、犯人が逮捕された時から、もっと気持ちを強く、と自分を奮い立たせてきたが、それから約半年、迎えた節目での重圧は想像以上に大きかった。

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