18年の歴史に幕 神戸のプラネタリウム2月に引退 7月リニューアルへ | ラジトピ ラジオ関西トピックス

18年の歴史に幕 神戸のプラネタリウム2月に引退 7月リニューアルへ

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 神戸市内で唯一、星空を映しだしてきたバンドー神戸青少年科学館(神戸市立青少年科学館/神戸市中央区・ポートアイランド)のプラネタリウム「GSS-KOBE」が、2022年2月20日、18年の歴史に幕を閉じる。科学館では「ありがとう・GSS-KOBE」と題し特別企画を行っている。

GSS-KOBE(写真提供:バンドー神戸青少年科学館)

 GSS-KOBEは、2004年、青少年科学館の前身となる神戸市立プラネタリウム館のオープンから20周年を機に導入された。直径20メートルのドームにおよそ2万5,000個の星を映し出すことができる光学式投影機で、デジタル式投影機(プロジェクター)「バーチャリウムⅡ」とともに神戸の星空を映し出してきた。今回、老朽化に伴いリニューアルされることが決まり、2月20日が最後の投影となる。

(写真提供:バンドー神戸青少年科学館)

「引退」が発表された後、遠足で訪れたことがあるという「かつての子ども」や親子三代にわたって星空を見せてもらったという人たちが、「GSS-KOBE」の最後の姿を焼き付けようと、科学館を訪れている。

 青少年科学館には、神戸市内の小中学校が遠足などで訪れることも多く、「久しぶりに来た」という人も多い。館内には、「18年間ありがとう」といったGSS-KOBEへのメッセージも展示されている。

 球体2つがつながったような紫色のボディーのGSS-KOBEは神戸の街灯りで目にすることができない星たちも見せてくれる。飛行機のコックピットのようなプラネタリウムの操作卓(コンソール)には、200~300個のボタンが並ぶ。すべてを操作することはないというが、1回の星空解説で50ものボタンを操作する。解説を担当するサイエンススタッフの道畑貴司さんは「朝、電源を入れて立ち上がるまでに15~30分かかる。その時間は、その日のGSS-KOBEのコンディションを見る重要な時間になる。手順は多いがGSS-KOBEで解説ができてうれしい」と話す。

(写真提供:バンドー神戸青少年科学館)

 GSS-KOBEは18年間にわたり、延べ3万5200回、星空を映し出してきたが、引退の時を迎える。理由は「老朽化」。神戸でのプラネタリウムの1日あたりの投影回数は全国的に見ても多く、コロナ前は平日1日5回、休日や夏休みなどは1日8回の投影を行っていた。「そういう意味ではトラブルなどで数日間にわたって止まることもなく、よく頑張ってくれた。18年、ありがとうって感じです」とは、展示ディレクター兼施設運営ディレクターの有村直子さん。

(写真提供:バンドー神戸青少年科学館)

◆バンドー神戸青少年科学館
神戸市中央区港島中町7-7-6
電話 078-302-4816
【公式サイト】

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