「ためらわず、毅然と対応 懲役刑」明石市、水上バイクの危険運転防止条例案 議会提出へ | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「ためらわず、毅然と対応 懲役刑」明石市、水上バイクの危険運転防止条例案 議会提出へ

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 兵庫県明石市や淡路島中部を含む管轄海域で、2017~2021年の5年間に水上オートバイの事故が19件(23隻)発生した。このうち2021年だけで半数近い10件(12隻)起きている(神戸海上保安部調べ)。

 第五管区海上保安本部(神戸市)によると、近畿・四国の7府県(※)では2021年、事故船舶が全体の2割近くを占め338隻(前年比14隻増) 。このうち水上オートバイの事故が24隻(前年比約3.4倍・17隻増)と大きく増加した。死者・行方不明者は5人(前年と同数)。

  ※ 第五管区海上保安本部が管轄する兵庫(日本海側を除く)・大阪・滋賀・奈良・和歌山・徳島・高知の各府県

近畿・四国の7府県海域で水上バイクの事故数は激増<※画像提供・第五管区海上保安本部>
近畿・四国の7府県海域で水上バイクの事故数は激増<※画像提供・第五管区海上保安本部>

 泉房穂市長自身も、自ら乗らずして水上バイクを語ることはできないとの考えで、2021年10月に水上バイクの免許を取得。「水上バイクにはブレーキがなく、徐行もできない。危険回避のためには、アクセルを噴かせて水流を後方に噴き出すことになる。速度コントロールが非常に難しく、逆流もできない」と危険性と特殊性を挙げた。

コロナ禍のアウトドアブームで水上バイクの免許取得者が急増 「時代遅れの海のルール、現状への適合が急務」
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 明石市では2001年に起きた花火大会での歩道橋事故、大蔵海岸砂浜陥没事故で得た教訓を風化させない取り組みを進めている。そのうえで泉市長は水上バイクの危険運転について「市民の命に関わる問題」と強調。「危険運転に対し、ためらうことなく毅然と対応したい」と話した。そして「明石市として、対応せずして事故が起きてからでは遅いという認識を持ち、最大限の対応を取りたい」と述べた。

 兵庫県も2021年9月に淡路市で起きた水上バイク死亡衝突事故を受けて、条例を改正し、水上バイクの危険走行に対するペナルティーとして罰金額の引き上げ(現状・最高で20万円)などの検討に入った。神戸市は年間を通じた水上バイクの航行禁止区域を須磨海岸と兵庫運河に設けるという。

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