1万円と100万円の腕時計って何が違うの? 腕時計YouTuberが解説「大きく5つあります」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

1万円と100万円の腕時計って何が違うの? 腕時計YouTuberが解説「大きく5つあります」

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 現代社会においては、スマートフォンが普及したり、健康を管理する機能などがついたスマートウォッチが広まったりと、腕時計は、現在の時刻を確認するときに必須のものではなくなりました。しかし、ビジネスシーンや特殊な環境下においては、腕時計の果たす役割は一定程度ある、とも考えられます。お目当ての腕時計を探している時に驚くのが、その価格差です。安ければ数千円で買えるものがある中で、ケタがいくつも違うものもあります。どうして、これほどまで差がつくのでしょうか。登録者数が5万人を超える「腕時計YouTuber」、RYさんに聞きます。

 腕時計についての知識や、その魅力をわかりやすく伝えるチャンネル「腕時計のある人生」を運営するRYさんですが、「多くの人がそうであるように、腕時計を好きになる前は、1万円のモノと100万円のモノの差がわかりませんでした」といいます。現在では様々な価格帯の腕時計をいくつも持っているRYさん。「安いからダメ、高いからいい、というわけではありません。どれも満足度は素晴らしいです」と前置きしたうえで、日本の時計メーカー・セイコーと、スイスの高級腕時計メーカー・ロレックスの、2つのダイバーズウォッチで比較しました。

 今回、比較に用いるのは、RYさんが愛用している、大のお気に入りの2本の時計。セイコー「SKX007」というモデルと、ロレックス「サブマリーナー」というモデルです。2022年2月現在で、前者は1万円程度、後者は、状態によっては定価を大きく上回る150万円ほどの値が付くようです。パッと見ただけでは大きく違いませんが、いったい何が違うのでしょうか? RYさん曰く、「主な違いは5つあります」だそうです。ひとつずつ見ていきましょう。

ロレックス「サブマリーナー」(提供:RYさん)
ロレックス「サブマリーナー」(提供:RYさん)
セイコー「SKX007」(提供:RYさん)
セイコー「SKX007」(提供:RYさん)

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

(1)「素材」

 例えば、両者はともにステンレス製の時計ですが、ロレックスには、「904L」という特別なステンレスが使われています。このステンレスは航空宇宙や科学など、プロフェッショナルの産業で使われているもので、サビに強く、非常に硬い素材です。そのぶん加工がとても難しく、特別な設備や機器、技術者を必要とします。風防(ガラス)ひとつとっても違います。セイコーのSKX007には、「ハードレックスガラス」というセイコーが開発したガラスが使われていて、通常のガラスより硬くできています。一方のロレックスには「サファイヤクリスタル」という、ダイヤモンドに肉薄する硬度を持つガラスが採用されています。このほかにも針の素材や夜光塗料のグレード、内部の部品に至るまで素材の違いは存在します。このように一見同じような見た目なのですが、使われている素材のグレードが大きく異なります。当然、素材の価格は時計本体の価格に反映されます。

(2)「外装」

 ここは主観的な話にはなりますが……。例えばダイバーズウォッチの大きな特徴である「ベゼル」を見てみましょう。セイコーのSKX007はエッジが丸くなっていますが、ロレックスのサブマリーナーのそれは指紋が引っ掛かるほどにシャープに尖っています。このような違いは、時計本体のケースのエッジにも見られますね。また、仕上げの違いも見てみましょう。セイコーのSKX007は全体的にポリッシュ(鏡面)仕上げになっていますね。一方のロレックスのサブマリーナーはケースやブレスレットの側面はポリッシュ仕上げ、表面はサテン仕上げといったように、場所によって仕上げの違いが見られます。その分手間が掛かりますが、光の反射に変化がつき、立体感が生まれます。

 外装というと、操作感にも違いが現れます。例えばベゼルの回転心地です。1回転を120クリックで回るのは共通ですが、ロレックスのサブマリーナーのそれは「チチチチ……」とまるで頑強な金庫の鍵のような、堅牢かつ緻密な鼓動が伝わってくる感じがします。その他リューズの操作感、バックルの操作感など、あらゆる操作面においてロレックスのサブマリーナーは“チリがピチッと合う感覚”と言いますか、剛性感の高さがひしひしと伝わってきます。このように外装仕上げや操作感にも違いが見られます。

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