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このように、一見同じようなデザインの時計でも、100倍の価格差はこのようなところに隠れているのです。最後に、最も重要なことをお伝えします。それは、「セイコーのSKX007もロレックスのサブマリーナーも、個人的な満足度はほとんど同等だ」ということです。セイコーのSKX007なら「1万円でこれだけのクオリティのものが作れるのか」と心底驚きますし、世界中で絶大な人気があることも容易に納得できます。一方のロレックスのサブマリーナーは高級腕時計です。腕時計に100万円……。冷静に考えてものすごく高いです。当然心理的ハードルも高くなります。しかしサブマリーナーには、そのハードルをゆうに超えるクオリティと満足感があると感じています。セイコーもロレックスも素晴らしい時計ブランドであり、それぞれの価格帯において世界で最も人気のある時計ブランドたるゆえんをこの2本の時計から理解することができます。
腕時計の満足度を上げる時に重要なのは、自分のライフスタイルに合っていること。自然と身に着けやすくなるし、身につけたい、と思うのです。例えば、今日紹介したダイバーズウォッチは比較的分厚いので、毎日スーツを着るサラリーマンの袖に収まらなかったりする。こうなると満足度は少し下がります。一方で、専らカジュアル使いの方にとっては頼もしい相棒となるでしょう。このように大事なのは価格よりも、ライフスタイルに合うかどうか、デザインを好きになれるかどうかです。あなたもぴったりの腕時計と一緒に、「腕時計のある人生」を楽しんでくださいね。
■RY
1990年生まれ。初めて購入した機械式時計をきっかけに腕時計の魅力に取りつかれる。2020年に開設したYouTubeチャンネル「腕時計のある人生Channel」は登録者5万人以上で、時計専門チャンネルとしては国内一の登録者数を誇る。本業は“船長”。1年の半分以上を海外で過ごす。