東日本大震災から11年(1) 宮城・南三陸町のいま 街づくりへの模索と葛藤 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

《東日本大震災から11年・現地のいま(1)》宮城・南三陸町 街づくりへの模索と葛藤

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 南三陸町は震災後、海に近い土地をかさ上げするとともに、志津川湾には高さ8.7mの防潮堤の工事を進めた。津波が遡上してきたすぐそばの八幡川は、護岸も頑丈に大きく作られた。震災後、近くにできた復興のシンボルともされたプレハブの仮設商店街「南三陸さんさん商店街」は、建築家の隈研吾さんが設計したお洒落なデザインに建て替わり、今その隣では道の駅の建設が進んでいる。

 震災当時、防災庁舎の隣に建っていた町役場や周辺の住宅も、そのほとんどが高台に移転した。慰霊碑に手をあわせていた人がつぶやいた。「町はきれいになったけれど、人の息遣いが聞こえなくなった」。

 復旧・復興のなかで薄れていく生活感。災害に備え、町が生まれ変わるにつれ消えていく以前の暮らし。被災地では災害への備えとともに、どんな街づくりをすれば良いのか、よりよい形を求める住民の模索や葛藤が続いている。

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