「楠公さんと言えば、菊水 菊水と言えば、瓦せんべい」神戸・湊川神社前 菊水総本店、港都で154年の歴史に幕 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「楠公さんと言えば、菊水 菊水と言えば、瓦せんべい」神戸・湊川神社前 菊水総本店、港都で154年の歴史に幕

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「神戸の方のみならず、全国で菊水を愛してくださったのに、十分に商品をご提供できないのが申し訳なくて」。2010年の廃業時と異なるのは、インターネットでの情報の速さだったことに、堀木さんは驚く。

年季が入った自動煎餅焼機
年季が入った自動煎餅焼機
菊水総本店の入口左手に鎮座する煎餅焼機
菊水総本店の入口左手に鎮座する煎餅焼機

「神戸名物・瓦せんべい、まだまだ頑張っています。神戸の街には、いくつかお店も残っています。ただこの業界、高齢化が進んでいるのが現実です。うち(菊水総本店)はなくなりますが、神戸の瓦せんべいを守り育てていただくためにも、それぞれ違う味を楽しんで、発祥の地・楠公さんの歴史も振り返っていただきたい」と話す。

「楠公さん(湊川神社・写真奥)あっての菊水」この風景ももう見ることができない
「楠公さん(湊川神社・写真奥)あっての菊水」この風景ももう見ることができない
堀木さん「閉店を惜しむ声、日に日に…」SNS、インターネット発信の影響力を痛感
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 かつては神戸の中心地だったJR神戸駅周辺。「やっぱり楠公さん(湊川神社)あってのこの街、今後、この文化ゾーンが活性化して、訪れる人たちが和める場所になれば」。

 寂しくなるが、悔いはない。「最終日の3月21日も、いつもと同じように、皆さまをお迎えしますよ」と堀木さん。最終日は在庫の商品がなくなれば、早めに閉店するかも知れない。

 神戸開港とともに、港都・神戸で産声を上げた「生き証人」がこの春、姿を消す。

喫茶「菊水茶廊」鮮やかな菊水
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長きにわたり使われてきた焼印 梅の季節に別れ
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