近年、アナログレコードの味わいが見直されています。そこで今回は、レコードプレーヤーに欠かせない「レコード針」について、普段はラジオを陰で支えている技術スタッフが、ラジオ番組のなかで解説しました。
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最近ではデジタル配信サービスで音楽を聴くことも多くなっていますが、ラジオ局のスタジオでは、アナログのレコードプレーヤーが今も活躍しています。また、CDショップでおしゃれなレコードプレーヤーが販売されたり、若い人の間でもインテリアや、ファッションの一部としてレコードジャケットが好まれたりしています。
ただ、一般的になじみが薄くなっているのは確か。ラジオ関西(神戸市中央区)では、30歳代のミキサー・エンジニアが、ラジオミキサーの仕事ではじめてレコードプレーヤーを操作したというほどですが、先輩スタッフから使い方を教わり、今でもレコードプレーヤーでリスナーからのリクエスト曲をオンエアーしています。
同社のオンエアスタジオには2台、収録スタジオにも1台ずつレコードプレーヤーが設置されています。また録音スタジオには、針のいらない「レーザーターンテーブル」も備えています。CDのように、レーザー光でレコードの溝を読み取るので、S/N(Signal to Noise Ratio、信号と雑音の比率)が非常に良い(=雑音が少ない)のが特長です。
レコード世代には当たり前と言えることですが、レコードは、盤面の溝の外側にレコード針を落として、再生するとレコード針が振動して内側に移動しながら電気信号に変換、音になるしくみです。レコードの溝は「音溝」といい、左右45度のV字型にカッティングされています。音溝の外周側の内壁にはR(右)チャンネルの音、内周側の内壁にはL(左)チャンネルの音がそれぞれ記録されています。
レコード針は貴重なものなので、丁寧に扱う必要があります。近年ブーム再燃の兆しがありますが、一時期はアナログレコード自体が少なくなったため、針も貴重になっています。
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【放送音声】2022年3月20日放送回