ウクライナからの避難民の受け入れが進む。4月5日には軍事侵攻でポーランドに身を寄せていた20人が政府専用機で到着した。入国者は400人を超えている。
関西では民間団体が独自に支援するプロジェクトが進む。ウクライナから避難した人々の生命を守り、生活再建に寄与するため、 日本ウクライナ文化交流協会(大阪府八尾市)などが「ウクライナ避難民を日本に迎える会」を結成した。避難民にホテルの部屋を無償で貸し出し、食事や就労、語学学習支援などを支援する。
会社経営の砂田直成さん(大阪市中央区)が自らの資産を原資に避難民を日本まで移送する活動を、日本ウクライナ文化交流協会の小野元裕会長とともに始めた。砂田さんはビジネスパートナーであるトルコ人実業家と、ウクライナ孤児院の176名のトルコへの避難を支援するなどしている。
6日夜、ウクライナ・オデーサ(オデッサ)からナターリャ・オレイニクさん(49)が、長男・マクシムさん(16)と長女・ダリ―ニャさん(13)とともに羽田空港に到着した。翌7日午後に新幹線で新大阪駅に到着、会が用意した大阪市内のホテルに一時滞在する。そして食事やスマートフォンの提供、仕事の斡旋や日本語学習を支援する。
ウクライナ南部、黒海に面する最大の港湾都市・オデーサ。ロシア軍は、首都キーウ(キエフ)近郊からの撤退を進める一方、東部マリウポリ、南部も要衝オデーサなどで攻撃を強めているという。
オデーサを3月に出て、途中は陸路でモルドバ共和国、ルーマニア、トルコ・イスタンブールを経由して6日夜に羽田空港へ。東京で1泊ののち、7日午後に新大阪駅のホームへ降り立ったナターリャさんらは、出迎えた小野さん夫妻とグータッチをして安堵の表情を見せた。ナターリャさんは長旅での疲れも見せず、2人の子どもを連れ、気丈に振る舞った。