100年近い歴史 老舗豆腐店で受け継がれる言葉 そして“今” 神戸・須磨「西尾豆腐店」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

100年近い歴史 老舗豆腐店で受け継がれる言葉 そして“今” 神戸・須磨「西尾豆腐店」

LINEで送る

この記事の写真を見る(4枚)

 兵庫県南部を走る山陽電鉄。その月見山駅の目の前、阪神間屈指の海水浴場として知られる神戸・須磨海岸から北へ上がったところにあるのが、地元の人たちに愛される老舗豆腐店「西尾豆腐店」だ。その歴史はおよそ100年。日曜日以外は毎日営業し、朝早くから手作りで豆腐を仕込んでいる。

「西尾豆腐店」(神戸市須磨区)

 同店の豆腐を食べた人が口をそろえて言うのは「なめらか」という言葉。機械での大量生産とは違い、手作業で2回豆乳を絞るため、独特のなめらかさが生まれる。最初は目の粗い布に重しを乗せて、2回目は目の細かい布を使って絞るという。大豆を砕く機械も、部品をひとつひとつ手で丁寧に洗うことにこだわりを持つ。以前から、分解して洗えるものを使っているそうだ。

 初代から伝えられている言葉がある。「味が濃すぎる豆腐は料理の邪魔をする」。料理の特徴を最大限活かすために、豆腐の味は「濃すぎず薄すぎず」。その絶妙なバランスを突く姿勢を、今も受け継いでいる。

 そんな「西尾豆腐店」の豆腐は、店と同じ須磨区にある産直市場「ナナ・ファーム須磨」でも取り扱われている。担当者が、おいしい豆腐を探す中で地元の噂を聞きつけ、直接口説き落としたのだそう。現在、同市場には5種類が揃う。「絹こし豆腐」(166円)「木綿豆腐」(166円)「黒ごま豆腐」(196円)「ゆば豆腐」(196円)「焼き豆腐」(175円)と、バラエティ豊かだ。(価格はいずれも税込み)

 同市場のスタッフは、西尾豆腐が店頭に並ぶようになってから、「ここでも西尾豆腐が買えるのはうれしい」「手作りはやっぱり違う」など、何度も声をかけられるという。地元の老舗の味わいは人を引き付けるようだ。スタッフは「月見山の(西尾豆腐)本店と同じく、日曜以外は朝から店頭に並んでいる。昔ながらの手作り豆腐をぜひ味わってほしい」としている。


■ナナ・ファーム須磨
兵庫県神戸市須磨区外浜町4-1-1
電話 078-733-7722
※店舗ごとに営業時間や定休日が異なるため、詳しくはナナ・ファーム須磨の公式サイトを参照

LINEで送る

関連記事