「県庁通り」の周辺には日本銀行岡山支店や岡山最大の地銀・中国銀行の本店、そして旧日銀の建物を改装したルネスホールなどが立ち並びます。ここは市内最大の表町商店街にも近く、天満屋岡山本店もすぐ。ちなみに現在の知事は、この天満屋の元社長でした。そして、ここまでは岡山駅前からなんと運賃100円区間なんです。
ではここで岡電のほかの車両も紹介しておきましょう。「MOMO」は近未来的な外観の超低床式の2連接電車。「KURO」は岡電の一番古い車両を復活したもので(現在運休中)岡山城の黒を表しています。「東武日光軌道線復元号」は日光を走っていた路面電車を復元した貴重な車両(こちらも現在運休中)。そしてグループ会社の和歌山電鐵で走る「たま電車」がこの岡山でも走っています。チャギントン以外にもいろんな電車に出会うことができるんです。
「西大寺町」を過ぎると旭川を渡り、静かな旧市街の「小橋」「中納言」から2回の90度カーブを経て「門田屋敷」へ。そして岡山駅から約17分で東山公園と高級住宅地が広がる終点「東山」に到着します。ここには岡電の本社と車庫もあります。そして車両工場を一部リニューアルした「おかでんミュージアム」にあるプラレール広場は、子どもたちに大人気のスペースとなっています。
今回紹介した東山線はわずか3.1kmに10駅があり、まさに市民の足として親しまれています。また岡山駅から県庁通りまで100円、終点まで乗っても140円という安さも魅力。東山線はデイタイムでも6分間隔の運行なので待たずに乗れ、またどの車両に出会えるかも楽しみの1つです。
課題はJR岡山駅から岡電の乗り場には、駅前通りを信号で2回渡らなければならない乗り継ぎの不便さです。ただし、現在、JR駅前広場まで岡電を延伸させる計画が進んでいます。これが完成すれば富山駅や福井駅のようにJRと路面電車の乗り換えがとても便利になることが期待されます。
今年は山陽新幹線・岡山開業から50周年を迎える年。新幹線に乗って晴れの国・岡山へ。そして路面電車で市内をのんびり旅してみませんか。(羽川英樹)
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