ロレックスはなぜ定価で買えない? 需給のバランス崩壊、“異例”の公式コメントまで出る事態に… | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ロレックスはなぜ定価で買えない? 需給のバランス崩壊、“異例”の公式コメントまで出る事態に…

LINEで送る

この記事の写真を見る(6枚)

「正確で、壊れない」という2つの要素が評価され、今や高級腕時計の代名詞ともなった「ロレックス」。しかし、これを読むあなたが仮に今、「欲しい!」と思っても、世界中の正規店で店頭の在庫はほとんどないに等しく、定価ではなかなか買えないのが現状です。そのわずかな在庫を求めて、各地の正規店を巡る、いわゆる「ロレックスマラソン」をする人までいます。

 なぜ、ここまで「異常」ともいえる状況が続いているのでしょうか。また、この「バブル」は終わるのでしょうか。登録者数が5万5千人を超える「腕時計YouTuber」であるRYさんが、『やさしい腕時計』(ラジオ関西Podcast)で解説しました。

・ ・ ・

 RYさんがロレックス・サブマリーナー(Ref.114060)を購入したのは、2016年の秋。26歳の時だそうです。「“30歳になった時に、この時計に似合うようになっていたいな”と思い、背伸びをして買いました」と、当時を振り返ります。ただ、その道のりは平坦ではなく、3ヶ月~半年ほど正規店に通い、購入に漕ぎつけたそうです。少なくともそのころから、ロレックスは容易に買えなかったのです。なぜでしょう。

RYさんが26歳で購入したというロレックス・サブマリーナー(Ref.114060)。2016年時点で、容易には買えなかったという(Instagram・@ry_a_life_with_watchesさんの投稿より)
RYさんが26歳で購入したというロレックス・サブマリーナー(Ref.114060)。2016年時点で、容易には買えなかったという(Instagram・@ry_a_life_with_watchesさんの投稿より)

◆需要と供給のバランスが合わない

 その最大の理由は、供給量より需要量の方が圧倒的に多いからです。ロレックスが1年間に作って、出荷する腕時計の数よりも、「欲しい!」と思う人の数の方がはるかに多い、という状況が長年続いているのです。

 加えて、2020年初頭から、新型コロナウイルスの世界規模のまん延が続いています。ロレックスとしては、工場を稼働させられず、職人や素材が国境を超えられない。また、仮に作ることができてもそれを届けられない……という状況に陥り、供給できる量がガクンと減りました。

 一方、外食や旅行の機会を失い、お金の使い道が制限される中、「高くても、良いものを買う」という人が増えました。その選択肢の一つに「高級腕時計」が入ったことで、需要が増えたのでは、とRYさんは推測します。

LINEで送る

関連記事