夏の風物詩「ホタル」鑑賞の『5つのルール』 「光で驚かせない」「捕獲しない」 生息地を守るために | ラジトピ ラジオ関西トピックス

夏の風物詩「ホタル」鑑賞の『5つのルール』 「光で驚かせない」「捕獲しない」 生息地を守るために

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 6月から7月にかけ、夏の風物詩として古くから愛されてきたホタル。兵庫県内にも、神戸・三宮の「生田神社」や養父市の「ほたるの里」などホタルの生息・鑑賞スポットがいくつも存在します。

 さかのぼると、江戸時代から多くの見物客を引きつけてきたホタルですが、環境汚染や見物客のマナー、異常気象など様々な要因で数が減少しつつあります。

 そこで、「山口・船坂校区青少年愛護協議会」(西宮市)でホタルの保護活動に携わっている本田三延(みつのぶ)さんに、その活動内容や正しい鑑賞マナーについて聞きました。

夏の風物詩・ホタル

 本田さんが活動をおこなう山口町は、西宮市の北部、有馬温泉の北側に位置する自然に恵まれた土地。ホタルは、「船坂川」(下田橋から船坂橋間とその上流)と「有馬川」(新明治橋から青石橋間とその上流)に多く生息しています。

「まず、ホタルが生息する環境としては、エサが豊富であることが第一条件。そのため、周囲に高い山がなく、比較的短く流れがゆっくりな川の周辺はホタルが見られる可能性が高いでしょう。浅く流れる川には酸素が多く含まれ、ゲンジボタルの幼虫の餌であるカワニナが生息しやすいです」(本田さん)

「有馬川」 西宮山口町地域でホタルが生息

 自然豊かで川が多い山口町は、ホタルにとってぴったりの住み家。しかし、1990年頃、その平穏な環境は一変してしまいます。

「山口町が『都会からほど近いホタルの鑑賞スポット』として知られるようになりました。その影響で、一時期、人や自動車がたくさん押し寄せ、中には虫取り網を持ってホタルを捕まえようとする人もいたほどです」(本田さん)

 幼少期からホタルに親しんできた本田さんは、そんな現状を見て「このままではホタルがいなくなってしまう」と心を痛めていたそう。そこで、1995年に「山口・船坂校区青少年愛護協議会」の会長に就任した本田さんは、翌年に行動をスタート。ホタルの活動期間である「5月~7月には有馬川緑道の照明を消してもらう」「川床の除草を8月以降に先送りにしてもらう」など、地域に働きかけ、ホタルが繁殖できるような環境づくりを心がけました。

5~6月に多くみられるゲンジボタル

 山口町ではホタル鑑賞を禁止しているわけではなく、ルールを守った上でホタルの生態や自然環境について学ぶ「ホタルウォークラリー」も開催しています。そこで、ホタルを鑑賞する際のルールを教えてもらいました。

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