【ワカメちゃん】 実際にお料理が作れる、“お母さんの真似”をできること。これは、ママシリーズならではの魅力ではないでしょうか。グッズ遊びでここまで具体的にできることに、当時、子どもながらにとても驚きました。女の子向け玩具だったのに男の子にも人気があったのも頷けます。
明治時代から現在まで、子どものおままごと玩具は数多くあります。鉄不足だった戦時中は、ガラスで作られたおままごと玩具もありました。ママシリーズは、そういった中で、昭和後期を代表するおままごと玩具だと思いますね。
今でこそ、電子レンジを使うものや、自宅で綿菓子が作れるものなどのクッキングおもちゃが増えていますが、元祖はママレンジだったのではないかなと思います。昭和の女の子たちに“一番売れて”、“一番人気で、“一番夢のある”おままごとおもちゃだと思います。
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昭和の女の子たちにとっては、大人になると当たり前になってくる家事や料理が、キラキラ輝いているものに見えていたのかもしれません。女の子たち、そして令和の今では“料理好き男子”の理想もたっぷり詰め込まれていると言えるママシリーズ。生活を楽しむおもちゃとして、かつてのワクワクしていた子ども心をよみがえらせてくれる逸品です。
(取材・文=弘松メイ)
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